苦悩深まる石油業界
何よりも「採販」不可避
2020.5.20
 新型コロナウイルスの感染拡大で、クラスターに揺れる札幌など一部を除き収束へのかすかな灯火も見えつつある本道だが、それも移動や接触を大きく制限してのものだけに、経済再生への道筋は見えてこない。業界でも収束後の「コンパクトな社会」を見据えた対策を検討する販売業者も出てきたが、資金繰りなどが現実問題となる中で、その苦悩はなおも続く。

 新型コロナウイルスの感染拡大防止に向け、道が国に先駆けて緊急事態宣言を出し、週末の外出自粛を要請してから2カ月余り。国による緊急事態宣言の発出、延長に伴う各種店舗への営業自粛要請などもあり、クラスター(集団感染)が発生している札幌や千歳、遠軽など一部を除き、本道でも収束へのかすかな灯火が見えつつある。

 ただ、それも人と人との接触や人の移動などを大きく制限してのものだけに、宿泊、飲食、サービス業のみならず、道内経済への打撃は計り知れない。さらにはまた、再生への道筋も未だ見えてきていない。

 道内石油業界も、外出の自粛や企業活動の縮小に伴い、燃料油、油外ともに「少なくとも2、3割は落ち込んでいる」のが実情。書き入れ時であるゴールデンウィーク商戦も記録的な減販に泣かされた。他業種に比べて影響が少ないと言わしめた良好な収益環境は、数量の確保に向けた安値競争が出始める中で崩れつつあり、資金繰りや掛売り代金の回収不安などとも相まって、販売業者のあせりを誘っている。

 札幌圏のある販売業者は「こうした状況が収束しても、燃料油は今の数量をベースに漸減傾向で推移していくだろう」と話し、その後に訪れるだろう小さな経済、コンパクトな社会を見据えた対策の検討に乗り出したことを打ち明けるが、特効薬はなさそう。

 他業種に比べれば国などの支援策も少ない石油業界。苦悩はなおも続くが、何より「採算」を考えた販売で正念場の乗り切りを図りたいもの。先行き不透明な今こそ英断が問われる。 


北海道のガソリン価格予想
6月1日(月)から6月7日(日)まで
価格上昇
仕切り上昇分転嫁、底上げへ

06月05日付ヘッドライン

■危険物施設事故は依然高水準 昨年も全国で709件発生
■事故防止へ安全意識啓発 北危連が通常総会開く
■今年も10月を強化月間に 不正軽油防止対策協議会
■3カ月連続前年割れ ナフサの大幅減響く 4月の国内燃料油販売
■増販へ顧客の固定化推進 道エネチャレンジ石狩街道