「下げ過ぎ」是正一段落
利潤の確保に焦点移る
2020.6.25

今月第2週の底上げでフル130円、セルフ127円看板が大勢に
 5月第3週から今月第2週までの4度にわたる底上げで、ゴールデンウィーク直前から進行した「下げ過ぎ」の是正に一段落付けた札幌市場。レギュラーガソリン看板価格はフルSS130~132円、セルフSS127円まで持ち上がり、各販売業者の照準は「マージン確保」へと移った。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う先行きへの危機感はなお強く、元売仕切り価格の下落をにらんだ一部量販店の値下げにも追随する動きは限られた。



 元売仕切り価格の下落幅を大きく上回る値下げが進んでいた札幌市場では、7週ぶりとなる仕切り上昇を受けて4月第4週早々、各販売業者が底上げに動いたが、ゴールデンウィーク直前の翌第5週、全国平均を30円ほど下回る99・8円看板が出現。一部業者がこれに追随したことで再び値崩れが進んでいた。

 こうした状況に危機感を抱いた各販売業者は5月第3週、仕切りの大幅上昇にも合わせて「下げ過ぎ」の解消に動き、以降、今月第2週までの4度にわたる底上げで、是正も一段落、区切りを付けた。その間の上げ幅は時々の値戻し分も含め20円を超す。

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、燃料油のみならず油外の減販も強いられている今、今後に向けては「マージンの確保」が課題となっていく。複数のSSを運営する販売業者は「安定供給という社会的使命を果たしていくためにも、適正なマージンを削り取る安値競争といった愚を犯す状況にはない」と強調するが、そうした危機感は、今月第3~4週の仕切り下げをにらんだ一部量販店の値下げに追随する動きを封じた。

 道内主要市場でも第2週後半から第3週にかけて是正が進む中、一部市場では市況の維持に苦労している状況も伝えられるが、健全経営を担保するためにも、各販売業者の「英断」が今こそ求められるところだ。


北海道のガソリン価格予想
4月29日(月)から5月5日(日)まで
価格下降
仕切り価格値下げのため

04月30日付掲載予定

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