SSレンタカー善戦!
リスク回避の利用増加
2020.8.30

専業店を尻目に勢いを増しつつあるSSレンタ
 収束への道程が一向に見出せない新型コロナウイルスの感染拡大。全国的に第2波が押し寄せる中で、自燃油需要の減退など石油業界への影響も深刻さを増しつつあるが、一方で格安を売りにするSSレンタカーが今、専業店を尻目に勢いを増しつつある。公共交通機関での感染リスクを避けたい高齢者層などが、買い物などで短時間利用するケースが増えているようで、とりわけ住宅街にあるSSでは対応に忙殺される日も少なくないという。

 観光客をメインターゲットとするレンタカー専業店は、GoToキャンペーンといった追い風はあっても、移動そのものの減少で青息吐息。夕方に借りて朝に返却するという「通勤アシストレンタ」など簡便、格安プランも投入しているが、厳しさからの脱却には今も至っていないようだ。

 一方でSSレンタカーは、緊急事態宣言に伴う外出の自粛要請で4、5月こそ「減販」を余儀なくされたものの、緊急事態宣言解除後、とりわけ6月中旬以降は「思ってもみなかったほど」の忙しさとなったよう。

 もちろん地域的要因もあり、専業店と同様、観光客らをターゲットとする都心部のSSは、以前の7、8割程度と伸び悩んでもいるが、住宅街のSSでは「街乗りを中心に、前年と比べても需要が増えている」と口をそろえる。17台フル稼働の日々が続いているというSSからは「返却後の消毒などもあり、死ぬほどの忙しさ」といった嬉しい悲鳴も聞かれた。

 ほとんどのSSでは利用客に使用目的などを尋ねていないというが、公共交通機関での感染リスクを避けたい高齢者層などが、買い物などで短時間利用するというケースが増えているよう。盆期間中には墓参りもかなりの数を占めたようだ。

 コロナ禍で厳しさばかりが伝えられる中、ほぼ唯一とも言える朗報。苦境脱却へのヒントも見え隠れしている、というのはうがち過ぎか。


北海道のガソリン価格予想
5月13日(月)から5月19日(日)まで
価格上昇
一部に値戻しの動き

05月20日付掲載予定

■経営安定化へ総意結集 北石連・商が通常総会・総代会
■商取引阻害要因を排除 函館石協が通常総会
■常に「丁寧なアテンド」 平和石油セルフ美原
■脱炭素の推進など盛る 道の予算要望
■元売大手3社が2023年度決算