先行き不透明な灯油商戦
カーメンテは差別化図れ
2020.10.15
 ◎…紅葉シーズの到来とともに、灯油商戦の幕開けを迎える。年初来のコロナ禍で春商戦、夏商戦でのガソリン販売数量は前年を下回った、と話す特約店関係者。年初に策定した年間計画が思惑倒れになったケースが少なくない。季節商品の主役、灯油商戦のスタートを前に「どういった商いになるのか」「コロナ禍によって需要に変化はあるのか」の見極めが例年になく難しいようだ。猛暑日が多かった年は厳冬と言われ「数量的には期待できるものの、ガソリンと同様に足元のコストを前提とした利益追求の姿勢で臨まなければならない」との声が多く聞かれる。

 ◎…今年もあと2カ月半余り。コロナ禍でガソリン販売数量が前年を割り込んだSSが多かったが「マージン重視、利益追求の姿勢で何とか凌いだ 」と話す特約店関係者。 「今冬の灯油商戦も利益追求が欠かせない」とも強調する。数量より利益追求、量より質という意識を浸透させることができるかどうかが今後2カ月半の大きな課題だ。

 ◎…コロナ禍の影響で冬のボーナス縮小が見込まれているため、最近の新車販売が伸び悩んでいる。車の高齢化が進んでおり、ユーザーを対象にしたメンテナンス会員制を構築して、整備点検収益を重視した姿勢で臨まなければならない」と話すカーディーラー関係者。カーメンテ収益を重視するSSとの対決構図が鮮明になっている。ある特約店幹部は「カーディーラーやカー用品店に負けない技術力をアピールし、整備士常駐の看板掲出はもとより、整備士の名称をサービスエンジニア、セールスエンジニアと変更した。ガソリンスタンドというイメージからカーメンテ重視の〝カーメンテステーション〟という位置付けを明確にしていかなければならない」と強調する。

 ◎…最近、カーディーラーやカー用品店では洗車、とりわけコーティングを強力にアピールしており「アフターケアを明確にした取り組みが欠かせない」と話す特約店関係者も多い。最寄り性を前提に競合業種との差別化を図り、勝ち組を目指す、という意識も次第に浸透している。今冬の灯油商戦は先行き不透明と言われながらも「量より質」 、カーメンテナンスについては「競合業種との差別化」が大きなキーワードになる。


北海道のガソリン価格予想
5月6日(月)から5月12日(日)まで
価格上昇
実質ベースで仕切り価格が上昇

05月10日付掲載予定

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