「40、50は洟(はな)垂れ小僧、60、70は働き盛り、90になって迎えに来たら 100まで待てと追い返せ」 。出典は定かでないが、日本資本主義の父と称される渋沢栄一氏の言葉で、生涯日々研鑽、経験の積み重ねという意味だと言われる。男性の平均寿命が43歳だった明治時代の発言であり、庶民には受け入れ難いものだっただろうが、当の本人は天保11年(1840年)の生まれで、昭和6年に91歳で死去するまで当時の男性の2倍も生きたから説得力がある。数々の社会公共事業に尽力し、令和6年からは1万円紙幣の顔になる人でもある。
男性の平均寿命が50歳を超えたのは戦後のこと。現在は厚生労働省のまとめで79・64歳となっている。今、その60、70歳が働き盛りという時代を迎えそうだ。
2013年までに改正高年齢者雇用安定法で65歳までの雇用を企業の義務としたが、今年3月成立の改正法では努力義務としながらも、これを70歳までに引き上げた。 「元気な高齢者を戦力とみなす企業が多く、働き続けたいという高齢者も多い」というのが理由のよう。確かに戦前・戦中・戦後の食糧難を経験した人達と比べると、これから5年、10年で60、70歳になる人達は体力などに大きな違いがあるように感じる。
「まだまだ現役で頑張って下さい」と、高齢者パワーを期待する言葉は耳障りがいいが、その裏に財源がひっ迫している年金の支払い年限引き上げが見え隠れしているのはちょっと気になる。 (祐)
北海道のガソリン価格予想
3月25日(月)から3月31日(日)まで
変わらず
仕切り上昇 小幅値上げも
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03月30日付掲載予定
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