温室効果ガス実質ゼロ
具体的な「目標」が必要
2020.11.15
地球温暖化対策。これまで何度も紹介してきたし、世界各国が2050年の温室効果ガス排出実質ゼロに向けた取り組みを進めている。我が国は2050年に80%削減と各国に比べ対応が遅れていたが、10月26日に菅義偉総理が所信表明でゼロ宣言。我が国でも対策が加速的に進むこととなった。

 ただ、所信表明で気になったのは実質ゼロでなく「全体としてゼロにする」と述べた点。実質ゼロとは排出量と吸収量とを同じにすること。2050年段階で温室効果ガス排出ゼロは難しいとされ、森林等の吸収量も今は全体量の1割から2割程度と言われている。それを2050年までに技術の開発や規制等で排出を減らしつつ、植樹などで吸収源を増やして均衡を図るというのが実質ゼロということだが、総理の言う全体としてとはどういう意味か、聞けもしないので疑問は膨らむばかり。

 また、吸収源を増やすということでも、全国の森林面積の5分の1を占める本道では植樹等も可能だろうが、例えば東京など、果たして植樹等で森林を増やせるのだろうか。

 言葉の意味は分かるが、実際に、例えば各家庭が、特に冬季の暖房等で1人当たりの温室効果ガス排出量が全国の1・3倍になる本道で、こうすればエネルギーが何%削減できるというような具体的表示がなければ実現も難しいのではないだろうか。いずれにしてもガソリンで走る自動車も削減対象になる2050年は、どういった世界になっているのか。    (祐)


北海道のガソリン価格予想
4月15日(月)から4月21日(日)まで
価格上昇
値戻し後に値下げも

04月15日付ヘッドライン

■浮沈をかけ「春商戦」 油外増販で油販穴埋め
■昨年も自主廃業375件 人材難主因 中央会調査
■過去10年で最少 27件 札幌での危険物施設等事故
■災害対応能力強化事業 石油協会が補助申請受付け
■成約率など前年上回る USSの2023年度中古車オークション