大変身を遂げた道産米
努力は必ずや報われる
2020.11.25
 北海道で創業し、今や全国規模に発展したニトリの関連企業が酒類卸道内大手と連携し年内にも道産日本酒の中国輸出を開始するそうだ。道内企業が道産品を輸出するからにはそれなりの自信があってのことだと思う。米どころに旨い酒ありと言われることを考えるなら、道産酒米がそれなりに旨いということか。

 かつて「ヤッカイドウ米」と揶揄された道産米。それでも1980年頃まで国や北海道が進める農業基盤整備事業のメインは圃場整備、つまり田んぼをつくる工事だった。それに付随する配水や排水工事などもあり、道内の米どころにある建設関係事業者は農業基盤整備で成り立っていた。ただ、食味の評価が低く、なかなか販売増につながっていかなかったが、品種改良を重ね1988年に誕生した「キララ397」は道産米のイメージを一変させ、パッケージの愛らしいイラストの効果もあって大ヒットした。

 その後は「ななつぼし」や「ふっくりんこ」 「ゆめぴりか」と新米が次々誕生。 「米チェン」や「北海道米LOVE」などのキャンペーンもあって道内消費も進み、2010年には道産米が食味最高ランクの「特A」を獲得した。

 今年9月の2年産米相対取引価格でも「ゆめぴりか」が新潟魚沼産「コシヒカリ」には及ばなかったものの、他の新潟産「コシヒカリ」とほぼ同価格を獲得した。長年の努力が実った成功例であり、苦境にあえぐ石油業界にも、継続に向けての道標となるものではないか。 (祐)


北海道のガソリン価格予想
12月22日(月)から12月28日(日)まで
価格上昇
値戻し後の下げもあり

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