生き残りへ懸命の努力
「適正利潤」の確保急ぐ
2020.11.30

札幌市場のレギュラーガソリン看板はフル134円、セルフ131円が大勢に
 道内主要市場の多くが安値量販店の攻勢で適正市況の構築・維持に苦慮する中、札幌市場では今月第3週後半から、仕切り上昇分の転嫁を主眼に各販売業者が底上げに動いた。新型コロナウイルス感染拡大の影響で減販を余儀なくされる今、適正利潤の確保こそが生き残りへの道だとする危機感の表れだ。こうした動きはまた、他市場にも広がっている。





 しばらく安定した市況を形成していた札幌市場に「乱れ」が生じ始めたのは盂蘭盆に入る少し前頃から。フルSS134円、セルフSS131円にまで持ち上がっていたレギュラーガソリン看板価格が、安値量販店の攻勢を端緒として一気に7円ほど下がってからは、底上げや値戻しが進展しても2、3日のうちに崩れるという状況が続いてきた。

 今回も量販店が120円台前半の看板を出す中での底上げで、上げ幅は2~4円程度が中心。フルSS134円、セルフSS131円大勢となる中で「これまでの未達分も考えれば、あと2、3円の上乗せがあってしかるべきところだ」といった声も聞かれるが、まずは消費者心理との兼ね合いも考えて、といったところか。

 ある販売業者は「これが最低ライン。新型コロナウイルスの感染拡大による需要減退で業界そのものが青息吐息となっている今、特段の事情がない限り値下げする、値下げに追随するという状況にはない」とも話す。

 こうした動きは他市場にも連鎖。第3週入り直後の値上げで様子見が続く函館を除き、釧路では札幌と同じ第3週後半から、旭川や帯広では第4週入り早々から各販売業者が値上げに動いた。

 生き残りに向けた適正利潤確保への懸命な努力が続く。



北海道のガソリン価格予想
4月29日(月)から5月5日(日)まで
価格下降
仕切り価格値下げのため

04月30日付掲載予定

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