真冬並みの寒波で灯油は「活況」を取り戻したが
連日、新規感染者数が200人を超すなど新型コロナウイルス感染が再拡大する中で、書き入れ時である師走商戦を迎えた石油業界にも先行きへの不安が広がっている。真冬並みの寒波で活況を取り戻しつつある灯油は別として、外出の自粛による燃料油需要の減退、それに伴う油外の減販など、どれも想像に難くない。イベント自粛の動きもまたぞろ出始めた。
2回目の定期配送をほぼ終えた灯油は、11月末から真冬並みの寒気が入り込み需要が急増。本格的な需要期入りから2カ月ほどが過ぎて、やっと本来の「活況」を取り戻した。25円ほどにもなる厚い口銭とも合わせ、意気消沈していた「12月決算組」の顔色にも、わずかながら赤味が差しつつある。
ただ、新型コロナウイルスの第3波が、それまでをはるかに上回る勢いで急拡大する中、書き入れ時である師走商戦を迎えた石油業界にも先行きへの大きな不安、懸念が広がっている。
「レベル4」相当の対応が取られている札幌や大規模なクラスターが発生している旭川などで、緊急事態宣言下で見られたような外出自粛要請が再び出されるようなことになれば、燃料油需要への影響は必至。それに伴う来店者数の減少は、洗車やオイル交換などといった油外にも波及する。
「タイヤ交換であれだけ忙しかったSSが、新型コロナウイルスの再拡大で暇を持て余すようになっている」と話す経営幹部も出てくるなど、状況は決して安閑としていられるものではなく、実際、イベントやキャンペーンを再び自粛するSSも出始めている。
今できることは、自らの首を絞めることにもなる「安値競争」に乗らないことぐらいだが、ここしばらくは、アフターコロナを見据えた我慢の日々が続きそうだ。
北海道のガソリン価格予想
4月29日(月)から5月5日(日)まで
価格下降
仕切り価格値下げのため
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04月30日付掲載予定
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