車内用タオルの提供中止
勇気あるサービスの後退
2020.12.22
 「早くしないと昼休みになり窓口が閉まってしまう」 。病院や官公庁などでこういう経験をした人は多いと思う。労働基準法第34条で「労働時間が6時間を超える場合においては少なくとも45分、8時間を超える場合には少なくとも1時間」の休憩時間を与えなければならないと定められている。基本的には一斉に、労働の途中で取得させる必要があるのだが、一斉休憩がなじまない業種もあり、例外的に労使協定を締結し対応できる。

 市役所などで市民が訪れる窓口も、以前は昼休みに閉めていたが、住民の要望を反映して現在は開けているところが多い。ただし、車検等の受付などを行う札幌運輸支局では、現在も登録の受付を午前8時45分から11時45分までと午後1時から4時までとしており、昼休みを設けている。

 銀行も昼休みに窓口を開けているところが多いが、近年、地銀を中心に昼休みを設けてシャッターを下ろす銀行が多くなってきている。2016年の銀行法改正で営業時間の弾力的な運用が可能となったことに加え、ネットバンキングの普及で来店客の減少などがその要因のようだ。

 何となく時代の流れ、便利な世の中という潮流に逆行している気もするが、最近の新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて車内拭きタオル提供のサービスをやめるSSが出ている。4月頃に再開し、再びやめたというところもあるようだが、こうした対応は従業員と給油客双方を守る勇気あるサービスの後退と言える。 (祐)


北海道のガソリン価格予想
6月30日(月)から7月6日(日)まで
価格上昇
仕切上昇

06月30日付ヘッドライン

■灯油代金の支払い平準化 エネコープが灯油積立サービス実施へ
■85.9%に何らかの影響 人手不足で道経済部が調査
■仕切り乱高下 道内各市場対応に苦慮
■負担軽減へ支援第4弾 LPガス利用者に北海道
■カーリースにも総力結集 車検客らに猛アピール ナラサキ石油東北通SS