期待持てぬGW商戦
コロナ禍の影響大きく
2021.4.30
 カレンダーどおりでも5連休、途中に休暇を取れば最大で11連休にもなる今年のゴールデンウィーク。ドライブシーズンの幕開けで、期待も大きく膨らむのが業界の常だが、今年も変異ウイルスを含めた新型コロナウイルスの感染拡大で、SSの臨時休業を早々に決める販売業者が出るなど、どうにも意気が上がらない。イベント実施にもためらいがある中で、市況の崩れも気になるところ。2年連続の「厳しい商戦」となりそうだ。

 新型コロナウイルスの新規感染者数が100人を超すようになった札幌市では、ゴールデンウィーク特別対策として従前からの外出・往来の自粛要請に加え、飲食店への営業時間短縮要請や公共施設の利用制限なども決め、人出を徹底的に抑え込む方針。他市町村の多くも不要不急の外出自粛などを求めていくことにしており、ゴールデンウィーク期間中の人出は例年と比べ大幅に減少することが見込まれる。

 本来ならドライブシーズンの幕開けで、燃料油だけでなく洗車など油外拡販にも大きな期待が膨らむゴールデンウィーク商戦だが、人出の大幅減少を見越して「コスト倒れ」を回避すべく、期間中のSS臨時休業を早々に決める販売業者が出るなど、どうにも意気が上がらない。

 唯一の朗報は、地場に軸足を置いているSSレンタカーの好調が伝えられることだが、多くの販売業者が「密」を避けるためイベントなどの実施を思いとどまっているのもマイナス材料。

 また、主要市場の市況の崩れも気にかかるところで、札幌市場ではコストコ併設ガスステーションの安値掲出に量販店が反応し、さらに超大手も追随したことで大幅な値崩れが進行。口銭も10円を完全に切るなど、人出減少に伴う販売の伸び悩みに追い打ちをかけることが必至な情勢だ。

 いずれにしても2年連続の「厳しいゴールデンウィーク商戦」となりそうだが、何としても踏みとどまり、アフターコロナにつなげていきたいもの。まずは適正市況の再構築による良好な収益環境の「復活」といきたいものだが。


北海道のガソリン価格予想
7月7日(月)から7月13日(日)まで
変わらず
仕切によっては下げも

06月30日付ヘッドライン

■灯油代金の支払い平準化 エネコープが灯油積立サービス実施へ
■85.9%に何らかの影響 人手不足で道経済部が調査
■仕切り乱高下 道内各市場対応に苦慮
■負担軽減へ支援第4弾 LPガス利用者に北海道
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