
2020年度における道内の石油製品販売量は、ガソリンや軽油、灯油など7油種合わせて前年度を7・9%下回り、1000万klを大きく割り込む886万4744klにとどまっていたことが石油連盟のまとめで明らかになった。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う移動の制限、経済活動の停滞などによるものだが、そこには営業継続業種となりながら予想をはるかに上回る減販を強いられることになった道内石油販売業者の苦衷が透けて見える。
昨年4月から今年3月までのもので、7油種合わせた販売量は、ナフサの大幅な減少や記録的な暖冬による灯油の不振などから前年度比で2割に近い18・1%の落ち込みとなった2019年度をさらに7・9%下回る886万4744kl。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う移動の制限や経済活動の停滞などによるものだが、過去5年(上表参照)だけでも、最も多かった2017年度と比べると31・8%の大幅な落ち込みとなる。
油種別でも、航空各社の休・減便でほぼ半減となったジェット燃料油をはじめ、いずれも前年度実績を割り込んだ。
ガソリンは、緊急事態宣言が発令された4月に前年度比16・9%減、例年ならドライブシーズン幕開けとなるゴールデンウィークで期待が膨らむ5月も同様に23・9%減と低調なスタート。それ以降も10%前後の減となる状況が続き、8・8%減の202万9517klと、かろうじて200万kl台を維持するだけにとどまった。
軽油は、記録的な大雪に伴う除排雪需要の増大もあって冬場に入り盛り返したが、貨物輸送の減少などによる前半の落ち込みを取り戻すまでには至らず、灯油や重油類も同様、低調なままに推移した。
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今年3月の道内石油製品販売量(速報値、下表参照)は、7油種合わせて前年同月比10・3%増の87万7645kl。前年対比で2カ月ぶりの増となったが、昨年3月は新型コロナウイルスの感染拡大による道独自の緊急事態宣言で外出自粛要請が出され、それに伴い販売量も大幅に減少していたため。前々年、2019年3月比では11・3%減、ここ5年で最も多かった2018年3月比では29・2%減となる。
油種別でも、減少幅が大きいジェット燃料油を除いて前年同月を上回ったが、2019年3月比では軽油を除き、いずれも下回っている。
北海道のガソリン価格予想
7月7日(月)から7月13日(日)まで
変わらず
仕切によっては下げも
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06月30日付ヘッドライン
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