従前のマージン確保
道内市場 底上げ進展
2021.7.25

札幌市場ではフル158円、セルフ155円大勢まで持ち上がった
 6月第2週以降、元売り仕切り価格の上昇にも合わせ急ピッチで底上げが進展した道内各市場。レギュラーガソリン看板価格は総じて150円台後半まで持ち上がり、利幅の縮小に悩まされてきた販売業社にも「とりあえず」の安堵が広がる。また、一部量販店の攻勢などで市況の維持に苦慮してきた旭川や函館なども、やや落ち着きを取り戻しつつある。



 札幌では6月第2週後半となる10日頃からほぼ毎週、仕切り上昇分に未達分を乗せた底上げが進展。今月15日まで上げ幅は10円を大きく超す。また、コストコ併設GSのオープン以降、安値に過剰反応する量販店などに業を煮やした大手が仕切り上昇分の転嫁を見送る一方、採販に舵を切る多くの販売業社が転嫁に動くことで最大6円にもなった価格差が徐々に収れんし、レギュラーガソリン看板価格は今月15日現在(以下同)でフル158円、セルフ155円大勢となっている。

 周辺の小樽や千歳、岩見沢なども同様だが、苫小牧ではフル、セルフともに1円上回る。

 道北圏の旭川では、今月5日頃からフル158円、セルフ155円大勢に持ち上がったが、量販店の攻勢もありセルフが最大で10円ほど軟化。ただ、以前より市況は安定しつつある。このほか名寄はフル159円、セルフ156円、留萌はフル158円、セルフ153円が中心。稚内ではフル162円と道内で唯一160円台に乗せた。

 道南圏の函館では、6月29日頃からフル153円、セルフ150円大勢に持ち上がりそのまま推移。市況の安定とともにもう一段の底上げ気運が高まっている。室蘭はフル156円、セルフ153円大勢。ただ、セルフでは150円看板も散見される。

 道東圏の釧路では、今月5日頃からフル156円、セルフ153円大勢に持ち上がったが、一部量販店の仕掛けで値上げ翌日には下がるという状態が依然として続く。

 ここしばらく安定しているという帯広はフル158円、セルフ151円大勢。北見は今月12日頃からフル159円、セルフ156円大勢まで持ち上がっている。


北海道のガソリン価格予想
4月15日(月)から4月21日(日)まで
価格上昇
値戻し後に値下げも

04月20日付掲載予定

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