北海道では17日、上空に11月中旬並みの寒気が入り込み、稚内地方気象台は稚内市で初雪を観測したと発表した。平年より2日、昨年より17日も早い初雪で、いよいよ暖房シーズン突入となった。その主役は電気や都市ガスなどの攻勢はあるものの、やはり灯油ではないか。灯油は道内の販売業者にとって経営の大きな柱、命綱であり、新型コロナウイルスの感染拡大や人口減などで自燃油の減販を強いられる中、灯油でのマージン確保は何を置いても欠かせないものだ。
9月下旬、山形市内の240世帯で灯油を共同購入している山形市消費者連合会が灯油販売業者と今冬の共同購入価格を決める交渉を行った。販売業者は、世界的にワクチン接種が進み、経済活動が再開して石油の需要が増えたことなどから価格の根拠となる原油価格が前年同期比で1・6倍になっていることなどを説明し、1㍑当たりホームタンクで100円、ポリタンクで101円の配送価格を提示。1時間にもわたる交渉の結果、ホームタンク99円、ポリタンク100円で妥結したと地元テレビが伝えた。
本道ではプライスリーダーとされるコープさっぽろの価格が目安となっている。そのコープさっぽろは18日から3円の値上げを行い、札幌圏は99円となったが、他地域はほぼ3年ぶりで100円台に乗った。価格の高騰で使い控えや買い控えも心配されるところだが、各販売業者は少なくとも「質」で売り負けない態勢の構築が必要だ。 (祐)
北海道のガソリン価格予想
3月25日(月)から3月31日(日)まで
変わらず
仕切り上昇 小幅値上げも
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03月30日付掲載予定
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