売上高減少やむを得ず
ならばマージン確保を
2021.11.5
 売上げが半分になっても経営は成り立つのだろうか。北海道陸運局は観光立国北海道の宿泊者数などをまとめた。宿泊旅行統計調査によると道内の昨年1年間の延べ宿泊者数は2144万人。東京都の3776万人に次いで全国2位と前年よりワンランクアップしている。これだけを見ると「ほぉ~」とうなずきたくもなるが、前年比で42・0%減、前々年比で39・3%減という散々たる結果だ。


 昨年の場合、コロナウイルス感染症が拡大し始めた第1四半期は前年比20%の減にとどまっていたが、4月からの第2四半期は75%減と激減。さらに第3四半期40%減、第4四半期33%減と回復の糸口さえ見えない状況が続いた。特に外国人の延べ宿泊者数は年間205万人で、前年比76・7%減。さっぽろ雪まつり大通会場や観光地などでもよく見かけた韓国人の宿泊者数は前年比93・9%減、中国人の宿泊者数は73・4%の減だった。

 一方、コロナ禍の影響を受けたガソリン販売事業者の売上げはどうだったのだろうか。東京商工リサーチがまとめた全国2867社の最新期決算の売上高合計は前期比13・2%減の5兆3368億円で、78・8%となる2261社が減収となっている。ただ、ほぼ半数が増益となり、ほぼ9割が黒字となった。ガソリンの仕入れ単価が抑えられたことによる粗利の上昇などが寄与した。売上げが減少しても利益に目を向ける、これが経営、強いて言えば従業員の生活を守る極意なのだろう。  (祐)


北海道のガソリン価格予想
12月8日(月)から12月14日(日)まで
価格上昇
11日補助金増額で値下げ

12月10日付掲載予定

■ガソリン、軽油大幅値下げ 道内35市燃料油納入価格
■事業承継、支援スキルの向上図る 道経産局がワークショップ
■「商業」では53.4%に違反 道労働局の昨年の監督指導
■地域密着志向が増収引き寄せ 道エネチャレンジ手稲
■用品の拡販にも注力 前側石油本通SS