「負の遺産」が復活気配
化石燃料はどうなる?
2021.12.5
 東日本大震災から10年が過ぎた。2011年3月11日午後2時46分、三陸沖を震源とする観測史上最大規模のマグニチュード9・0の地震が発生。最大震度7を観測し、直後に大規模な津波が沿岸部に押し寄せた。この津波の影響もあって死者1万9747人、行方不明者2556人となり、避難者は47万人を数えた。また、この大震災で福島第1原発は原子炉の冷却機能を失い、1、3、4号機が水素爆発し、被害がさらに拡大した。


この福島第1原発では今、廃炉作業が続けられている。事故直後から現地で廃炉等の作業に従事する技術者は「まだ10年も20年も続く作業になる。あとに続く人達に頑張ってもらうためにもきっちり引き継いでいきたい」と語っている様子が報道されていた。廃炉は何かを生み出す作業ではないが、まだまだ続くその作業への覚悟に感銘を受けた。


 この事故を機に、日本の原発は冬の時代に突入したが、その役割が失せたわけではない。10月22日に閣議決定した我が国のエネルギー政策の指針となる「第6次エネルギー基本計画」では、2030年の電源構成で原発の割合を20~22%とし据え置いた。フランスは欧州加圧水型原子炉の建設再開を表明し、ドイツも化石燃料価格の高騰でエネルギー政策転換の可能性が取り沙汰されているそうだ。負の遺産と思われていたものが復活する。状況の変化によっては、化石燃料も削減から現状維持・拡大となる可能性がなきにしもあらずか。 (祐)


北海道のガソリン価格予想
5月13日(月)から5月19日(日)まで
価格上昇
一部に値戻しの動き

05月20日付掲載予定

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