SS過疎増大は必然!?
積極的な経営支援必要
2022.5.30
 今年4月下旬、鹿児島県三島村硫黄島で村内初の給油所が営業を開始した。南日本新聞によると、三島村が県の補助を得て開設し、民間企業が火、木、土曜日の午後3時から5時まで営業する。4月28日の開所式では島民や近隣の子ども達ら60人が開所を祝ったとある。これまで本土の石油販売事業者から個人で燃料を購入していた住民は「手軽に給油でき、ありがたい」と話していたが、この日給油したのは8人だったそうだ。本道でも2017年9月に伊達市大滝区(旧大滝村)に道内初の官設民営SSがオープンしている

 ガソリン需要の減少や後継者不足などからSS数は漸減しており、同一市町村内にSSが3カ所以下というSS過疎も確実に増加している。東京都特別区を除く全国1718市町村の令和2年度末(3年3月末)のSS過疎は343市町村。全市町村の約2割となっている。本道は65市町村と全国のほぼ5分の1を占めるとともに、179市町村の36・3%と全国の20・0%よりかなり高い割合となっている。前年度に比べ全国で11市町村、本道では2市村増えた。

 広域分散型の北海道では集落が点在し、多くのSSが地域密着型の経営を進めているが、先行きに明るい展望が描けない中で、タンクの入換えなど大きな投資が必要となるのを機に廃業を選択するSS経営者がいる。国がSSを地域コミュニティインフラ化するというのなら、より積極的な経営支援策を打ち出してもいいはずだ。 (祐)



北海道のガソリン価格予想
5月13日(月)から5月19日(日)まで
価格上昇
一部に値戻しの動き

05月20日付掲載予定

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