各市場で転嫁進展
マージン縮小懸念払拭
2022.6.30

札幌ではフル169円
 今月第3週後半から第4週前半にかけて道内主要市場では元売仕切り価格上昇分の転嫁や底上げが進展。レギュラーガソリン看板価格は総じて170円強にまで持ち上がり、利幅の縮小を懸念する販売業者に「とりあえず」の安堵が広がった。ただ、値取りに対する不足感が残るほか、一部ながら量販店の攻勢で市況維持に苦慮するケースも見られる。


 今月に入り元売仕切り価格は上昇を続け、国の燃料油価格激変緩和事業による補助金を織り込んでも、第3週までの実質的な上げ幅は10円を超す状況。道内主要市場の多くは第2週早々にも転嫁に動いたが、第3週後半から第4週前半にかけて再び転嫁、底上げへと舵を切った。

 道央圏では、16日頃から値取りへの不足感を残しつつも各販売業者が4円程度、最大で8円超の値上げに動き、レギュラーガソリン看板価格はフル172円、セルフ169円大勢に持ち上がったが、札幌ではコストコ併設のGSが掲げる価格に敏感に反応する量販店が端緒となった3円程度の軟化も見られる。

 道東圏では、第4週早々の20日頃から4~6円程度の転嫁、底上げが進展。比較的安定した市況を維持しつつある帯広でフル179円、セルフ170円、北見でフル177円、セルフ174円大勢となったが、量販店などの値引きで市況構築に苦慮する釧路では、セルフで160円を切る看板が出始めた。

 道北圏では、18日から20日にかけて最大8円の転嫁、底上げが進み、稚内では道内最高値のフル182円看板も。名寄でフル178円、セルフ175円、市況構築に苦慮してきた旭川でもフル175円、セルフ172円大勢となった。

 道南圏で函館は、各販売業者の値上げに対する意欲は旺盛ながら、22日現在で160円台前半の看板が依然残る状況。第5週早々の底上げも予想される。室蘭は17日頃から4円程度の転嫁が進展し、フル174円、セルフ171円大勢。

セルフ166円看板が目立つ


北海道のガソリン価格予想
4月15日(月)から4月21日(日)まで
価格上昇
値戻し後に値下げも

04月15日付ヘッドライン

■浮沈をかけ「春商戦」 油外増販で油販穴埋め
■昨年も自主廃業375件 人材難主因 中央会調査
■過去10年で最少 27件 札幌での危険物施設等事故
■災害対応能力強化事業 石油協会が補助申請受付け
■成約率など前年上回る USSの2023年度中古車オークション