閉塞感薄らぐ夏商戦
落ち込み挽回へ積極策
2022.7.5

いよいよ夏商戦本番、SS店頭には主力商品が並ぶ
 あすから7月入り、石油業界にとっても書き入れ時となる「夏商戦」が本番を迎える。新型コロナウイルス感染の拡大や燃料油価格の高騰が逆風となって吹き付ける状況は、我慢を強いられた今年の春商戦と同じだが、閉塞感が少なからず薄らいできたよう。各SSではイベントやキャンペーンの展開も含めた積極策で、これまでの落ち込みの挽回を図る構えだ。


 今年の春商戦は、感染力が強いオミクロン株による新型コロナウイルス感染の急拡大や、ロシアのウクライナ侵攻で原油価格が跳ね上がったことに伴う燃料油価格の高騰で油販、油外ともに伸び悩み、昨年に引き続き我慢を強いられた。

 その後のGW商戦も油販がやや改善するなどしたが、期待にはほど遠い結果で終わっている。

 夏商戦も春商戦やGW商戦と同様、コロナ禍や燃料油価格の高騰が相変わらず逆風となって吹き付けるが、経済活動の活性化や外国人観光客の受け入れ再開など「明るい話題」が報じられるようになってきたことで、閉塞感が少なからず薄らいできたようだ。

 フィルターなどエアコン関連商品や洗車、コーティング、車検、バッテリー、タイヤなど前面に押し出す商材はそれぞれに異なるが、6月中からのスタートも含めて少なからぬSSがイベントやキャンペーンの展開を計画し、LINEによる情報やクーポンの発信などとの相乗で、まずは集客を企図。それを油販、油外につなげ、これまでの落ち込みの挽回を図ることにしている。

 あるSSの店長は「自粛していたキャンペーンなどの実施に我々のみならずお客様の抵抗もなくなりつつあるようだ」と話し、時計の針を「3年前に戻す」考え。

 一気の挽回は難しいまでも、夏商戦を次への橋頭堡にする取り組みが進みつつある。


北海道のガソリン価格予想
4月22日(月)から4月28日(日)まで
変わらず
仕切りにより、値上げも

04月25日付ヘッドライン

■膨らむ期待GW商戦 一気呵成の「挽回」期す
■「失敗は有効解導く手段」 札危協保安研修会で三田薫氏講演
■石販業者への配慮明記 官公需「基本方針」が閣議決定
■保有率77.6%、小幅減少 自工会が乗用車市場動向調査
■好調油販さらなる拡販に照準 フルの強み生かし道エネ環状通SS