工務店関係者らに灯油の優位性、有用性を訴えた
脱炭素が多くの人の口端に上る中でも、まだまだ灯油は道民にとって欠かすことのできない貴重な熱源。石油連盟は4日、札幌市内のホテルに住宅の新築やリフォームの際の熱源選択に大きな影響力を持つと言われる建築設計事務所や工務店の関係者ら90人ほどを集め「住宅セミナー」を開催。灯油の優位性、有用性を訴えて積極的な利活用を呼びかけた。
セミナーは、石油連盟石油システム推進室(谷口純室長)が北海道住宅新聞社(札幌、白井康永社長)とともに開催したもので、冒頭、主催者を代表し白井社長があいさつ。セミナー開催の趣旨や経緯、この日の内容にも言及しながら「地震や大雪、ゲリラ豪雨など災害が増えている昨今、家庭での備蓄が可能な灯油には、また注目が集まっている」とし、石油機器メーカーによる最新機器の展示会(別掲)にも目を向けるよう求めた。
続いて石油連盟、後援する日本ガス石油機器工業会が「お知らせ」として情報提供。石油連盟からは谷口室長が「石油は今後とも活用していくべき重要なエネルギー」だとして複合災害リスクや石油の安定供給に向けた取り組み、さらには石油連盟が進める満タン&灯油プラス1缶運動や防災WEBを紹介するとともに、カーボンニュートラルやその前段となるエネルギーミックスに向けた石油業界としての取り組みにも触れた。
一方、日本ガス石油機器工業会からは大岩裕委員が、国のエネルギー政策、高効率給湯機や石油燃焼機器の市場動向などを紹介。潜熱回収型(高効率)給湯機の2030年導入・普及見通しについて第6次エネルギー基本計画では3050万台という高い目標が示されながらも、エコフィールやエコジョーズの販売はここ数年、伸び悩んでいることを明らかにし、普及拡大には「設計事務所や工務店からの情報提供が不可欠」だと訴えた。
このあと休憩をはさんで三五工務店の田中裕基社長が「ものづくりを通じて北海道の暮らしを豊かに」と題し特別講演。
一昨年になる実父からの事業承継後、組織を中心とした数々の問題に直面し、失敗を重ねながらも「在り方を言語化」して進めてきた改善への歩みを「振り返ると前進していた」と述懐。道産材を使い育てる中で「居心地のいい暮らし」や「時とともに育つ家」をコンセプトとした「こだわりのあるものづくり」をすることで、自身のみならず社員にも「会社、ものづくり、職業、自分自身に対する自信がついてきている」などとした。
特別講演した三五工務店の田中社長
北海道のガソリン価格予想
7月21日(月)から7月27日(日)まで
価格上昇
上昇のあと、徐々に下げ方向で
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07月20日付掲載予定
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