経営者の心得のひとつ
社員と同じ目線も必要
2022.7.10

 最近「いろんなものが値上がりしているのに、給料だけは上がらない」という話を何度か聞いた。値上がりが実感される生活形態にあるからだろう。日本銀行の黒田東彦総裁が6月6日の講演で、私見として「日本の家庭の値上げ許容度も高まってきている」と発言し、大きな批判を浴びた。翌日には撤回したが「値上げは認めていない」という批判は今も続き、週刊誌などには生涯年収10億円超だからといったことまで報じられている。

 この発言を聞いて思い出したのが2008年当時の麻生太郎首相。参院外交防衛委員会で野党議員からの「カップ麺がスーパーでいくらで売られているか知っていますか」との質問に対して「1個400円くらいしますか?」と答弁し、庶民感覚とのずれが批判の的となった。麻生氏は福岡の事業家という裕福な家庭の長男として育ち、小学生の時に上京して学習院初等科に編入。昭和54年に衆院議員に初当選し、当選14回。祖父は吉田茂、妹は寛仁親王信子様という家柄からも、カップ麺を買った経験はなかったと思われる。

 カップ麺の値段云々ではなく、庶民目線、庶民感覚を持ち合わせているかが大事だということだ。これは各企業の社長にも言えること。現場の最前線で活躍する従業員が今どういう気持ちで仕事をしているのか、その理解に努めていかなければ、こんなご時世だからこそ、社員の心は会社から離れていってしまうのではないだろうか。ふとそんな気がした。   (祐)


北海道のガソリン価格予想
4月22日(月)から4月28日(日)まで
変わらず
仕切りにより、値上げも

04月25日付ヘッドライン

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