人手不足 再び深刻化
「シフト」作成にも一苦労
2022.10.20

最近、アルバイトなどの募集看板掲示が目に付くようになってきた
 「ウィズコロナ」への移行が進み、落ち込んだ経済が回復傾向にある中で人手不足が再び深刻な問題として浮上してきた。建設業や運輸業、宿泊・飲食業で「より深刻」と言われるが、石油業界も例外ではなく、勤務シフトの作成に苦労するといった事例とともに、拡販へのキャンペーンなどが思うように実施できないといった事例なども散見されるのが実情だ。



 日本商工会議所が全国の中小企業を対象として行った調査で「人手が不足している」と回答した企業は64・9%と、調査を開始した2016年以降で最も高かった66・4%に迫る水準となっている。生産年齢人口の減少も指摘されるが、コロナ禍で落ち込んだ経済の回復が要因となっているようだ。

 業種別では建設業や運輸業、宿泊・飲食業で「より深刻」と言われるが、慢性的な人手不足に悩まされ続けてきた石油業界も例外ではなく、影響はやはり深刻なよう。

 あるSSの所長は「働き方改革もあってシフトを組むのが大変。アルバイトスタッフに出勤を頼み込み、ようやくシフトができ上がる始末」と嘆くが、こうしたことで営業時間の短縮や休業を余儀なくされるSSも決して少なくない。

 また、別のSSマネージャーは「景気の回復を機に、油外の拡販に向けたキャンペーンを実施したいが、人手が足りず断念せざるを得ないケースが増えている。タイヤ交換などで人手が取られれば、より難しくなる」と逸機を惜しむ。

 これらに加え、灯油配送など様々な仕事が重なる冬場に向けた顧客サービスの低下を心配する声も多いのが実情だ。

 人手不足で油外が売れず儲からない、儲からないから募集広告の費用も捻出できず、ついには既存スタッフが退職し、さらに人手不足が深刻化するという「負のスパイラル」だけは避けたいところ。この問題に対する特効薬はないながら、従業員満足の向上や高齢者雇用の拡大など「取り得る手立て」は様々指摘されており、今こそ果断な対処が求められる。


北海道のガソリン価格予想
5月6日(月)から5月12日(日)まで
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実質ベースで仕切り価格が上昇

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