消費者団体からは灯油価格の高騰に関する意見が相次いだ
【北見】灯油価格が高止まりし、道民生活への影響が懸念される中で25日、販売業者と消費者との懇談会が今年も持たれた。北見市暮らしを守る市民会議の申し出に北見市灯油販売業者協議会(田尾航太会長)が応じたもので、販売業者側は価格高騰の要因や今後の見通しなどを分かりやすく説明するとともに、消費者側からの質問にも答えて理解を求めた。
消費者の関心が最も高い灯油価格は依然として高止まりし、道経産局による24日現在の調査でも道東圏の配達価格は平均123円90銭と前年同期を18円上回っている。
そうした中での「灯油販売に係る懇談会」には市民会議構成6団体から8人、協議会から田尾会長、石崎進会長代行、山中大輔副会長、橘井和明事務局長、さらに市民会議事務局の北見市市民生活課から大越清美課長ら2人が参加した。
冒頭、市民会議の議長も務める北見消費者協会の土田晃子会長や田尾会長が、幅広い情報交換や意見交換の必要性などにも触れながらあいさつしたあと、橘井事務局長が直近の灯油価格動向や国の燃料油価格激変緩和対策事業、全石連が進める満タン&灯油プラス1缶運動など、田尾会長が原油価格と為替レートの推移などを説明。中で田尾会長は、原油価格の今後の見通しを「90㌦台」とするとともに、このところの灯油価格高騰には記録的な円安が強く影響していることなども様々なデータで示した。
また、これまでも「豆知識」を提供してきた山中副会長が、道経産局のスマホアプリをもとに灯油の節約術を伝授。室温を2℃下げることやストーブの運転時間を短縮することなどに加え、床暖房やサーキュレーターの活用、とりわけ換気の際に出ていく空気の熱で入ってくる外気を温める熱交換型換気扇の効果が極めて大きいことなども紹介した。
引き続く質疑応答、情報・意見交換では、2重課税に対する疑問の声とともに、その解消に向けて「大変な思いで商売をしている業者さんと一緒に声を上げたい」との意見も。また、なす術のない苛立ちや戸惑いが相次ぐ中で、熱交換型換気扇の普及に向けたパンフレットなどの作製を求める声が出され、山中副会長が快諾した。
このほか石崎会長代行が満タン&灯油プラス1缶運動への協力を改めて要請。さらに山中副会長が働き方改革などを背景とした人手不足に苦しむ業界の実情を吐露、対応の遅れなどに対する理解や協力を求めた。
価格高騰の要因なども説明する田尾会長
北海道のガソリン価格予想
5月5日(月)から5月11日(日)まで
価格下降
仕切り価格下落か
|
05月10日付掲載予定
■2029年度 1億2220万klに 石油製品需要見通し |
■期待失せ盛り上がり欠く 価格高騰が追い打ち GW商戦 |
■自給率15.3%に上昇 2023年度エネルギー需給実績 |
■市町村・特別区で97%に 地方公共団体の非常用電源設置 |
■好調車検「まだまだ取る」 道エネ東白石SS |