空知地方石油業協同組合理事長 河合 正三氏
マーケットの整備に全力
2023.5.1
 2月の空知石協通常総会で理事長に就任した。米倉慎一前理事長から後継を打診されるまで「そのような役が回ってくるとは思いもしなかった」そうで、戸惑いも少なからずあったようだが、熟考の末に「長年お世話になり、育ててもいただいた業界に恩返しができれば」との思いで引き受けることにしたという。


 温厚篤実な人柄は誰もが認めるところだが、ある人は「時に果断」と評してやまない。長い経験に裏打ちされた確かな判断力、実行力を指してのものだが、理事長として、まずは「マーケットの整備」に全力を傾注していくつもりだ。

 これまで後継者不足から廃業を余儀なくされるケースを何度も見てきた。それもこれも価格競争の果てに適正な利潤が取れず、企業や業界の魅力づくりや待遇の改善などが後手に回ったツケだと考えている。だからこそ「みんなが長く生き残っていくためにも、採算販売による適正なマージンの確保が重要」であり、そうしたことに対する理解の浸透が不可欠だと協調。さらに「SSは燃料油を供給するだけでなく、地域を守る大切な役割を持つ。SSのない地域をつくってはならない」とも訴える。

 また、官公需に対する取り組みも「私に与えられた課題」だと言い切る。

 他地域に比べ国や道の出先などが少ないという事情があるにしても「取り組みが遅れていた」との思いが強い。採算を度外視した安値競争をしていくつもりはさらさらないが、組合員の共存共栄を図るひとつの手段として、共同受注の実現に向けた道筋をつけていく考えだ。

 これらのほかにもカーボンニュートラルへの対応をはじめ組合として求められる取り組みは多いが、そうした中でも「新しいことだけに目を奪われず、皆を巻き込んで、遅れている部分にまずは手を付ける、そういう取り組みを進めていきたい」と話す。

 
 かわい・まさみ=昭和42年4月1日、滝川市生まれ56歳。高校卒業後すぐに業界入りし、現在、第一興産で常務取締役営業本部長を務める。忙しさにも拍車がかかるが、ゴルフで息抜きをし、仲間で集う宴席も楽しみにする。


北海道のガソリン価格予想
7月29日(月)から8月4日(日)まで
変わらず
仕切りによっては値下げも

07月30日付掲載予定

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