今また深刻 人手不足
焦りばかりが独り歩き
2023.6.5

SS店頭には「アルバイト募集」などの看板の設置も
 新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置付けが2類から5類となり、人々の暮らしや経済活動が3年前に戻りつつある中、これまで苦戦を強いられてきたSSも「挽回」に舵を切るが、今また人手不足が大きな壁となって立ちふさがる。日常業務に追われ、油販や油外増販に向けた思い切った手立てが打てず、焦りばかりが独り歩きする状況だ。



 札幌市内のあるSS所長は「コロナ禍に伴う様々な規制がなくなったことで、コーティングの拡販とともに油販の回復も視野に入れたイベントの実施を考えているが、人手が足りずに踏み切れない。アルバイトでいい、あと1人、2人ほしい」と話し、別のSS所長も「少人数のSS運営では、お客様の要望や注文に満足に応えられないこともしばしば。このままではお客様が逃げてしまうんじゃないかと不安になる」と頭を抱える。

 今、人手不足は思いのほか深刻だ。本道の有効求人倍率は直近の4月28日現在で1・18。全国平均1・32を下回り、東京や大阪、福岡などと同レベルだが、実態はそうした数字だけで測れないほどに厳しい。

 ハローワークや情報誌などを通して募集をかけても、脱炭素で将来性に不安があるのか応募はほぼ皆無。たまさか応募があって採用にまでこぎつけても、なぜか「すぐに辞めてしまう」ケースが多いという。

 人手不足解消には、ミスマッチの解消や潜在労働力の掘り起こしなども有効とされるが、どれも特効薬的効果はなく、忸怩(じくじ)たる思いの一気解消はなかなかに困難。その上、人手不足は現有スタッフの負担を増やし、さらには資質の向上にも暗い影を落とすもので、業界を挙げての対応が今また必要になっていると言えそうだ。

 人手がないがための忙しさが、仕事を覚えるための近道である先輩と後輩との交流をすら阻害するとなれば、業界の未来は閉ざされることになってしまう。


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3月30日(月)から4月5日(日)まで
変わらず
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04月05日付掲載予定

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