
胆振東部地震の発生から今年で5年となるのを機に、過去を振り返りつつ追悼する式典などが催された。2018年9月6日午前3時7分に発生したマグニチュード6・7、最大震度7の地震は死者43人、負傷者782人となる大災害で、全道域を範囲とするブラックアウトとなり約300万戸が停電した。
こうした中で石油業界では出光興産北海道製油所の生産設備が停電の影響で自動停止し、出荷がストップ。多くのSSが休業を余儀なくされたが、住民拠点SSや中核SSなど非常用発電を備えるSSが早朝から給油サービスを開始。10㍑、2000円、現金などの制限を付けても、それらSSには数百㍍になる給油待ちの車列ができるなどしたが、大きなトラブルもなく安定供給という最後の砦の責を全うした。ただ、その中には給油の緊急要請を受けたものの、指定場所や時間、油種、数量で行き違いの出たケースもあった。
この大震災当時、道内では200カ所程度しかなかった住民拠点SSが今は6倍、全SSの7割以上を占め充実しているほか、行き違いをなくすための情報伝達訓練なども道主導で行われている。
大同生命保険の調査によると、全国の中小企業のBCP策定率は10・3%と低く、大小を問わず道内の策定企業の割合は17・7%。「あの時やっていたら」 「やっていれば」といった「たられば」の自戒の念に駆られることのないよう5年前を振り返って今こそ万全の対応をすべき時期では。 (祐)
北海道のガソリン価格予想
5月5日(月)から5月11日(日)まで
価格下降
仕切り価格下落か
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05月10日付掲載予定
■2029年度 1億2220万klに 石油製品需要見通し |
■期待失せ盛り上がり欠く 価格高騰が追い打ち GW商戦 |
■自給率15.3%に上昇 2023年度エネルギー需給実績 |
■市町村・特別区で97%に 地方公共団体の非常用電源設置 |
■好調車検「まだまだ取る」 道エネ東白石SS |