各社、各SSから届くLINEによる情報は多種多様だ
モバイル決済などが可能な元売系「アプリ」が登場して久しいが、道内SSでは、顧客とSSとをつなぐツールとしてLINEを併用するケースがまだまだ多い。燃料油などの割引クーポンが価格競争の火種になるとの指摘もあるが、手軽で安価な上にレスポンスが良いのは得がたい魅力。ただ、用途の拡充も視野に、もう一段の深掘りが必要だとも言えそうだ。
今から3年ほど前の本紙トップ記事で「道内SSで今、集客や拡販にLINEを活用する取り組みが広がっている」と報じたが、それ以降のLINE活用の広がりは目を見張るばかり。
その当時と同様に「手軽に、費用をかけずに情報を顧客に届けることができる」ことや「レスポンスが良い」こと、さらには「会員限定クーポンなどは集客効果が極めて高い」ことが大きな魅力となっているようで、札幌などでは、ほぼすべてのSSがLINEを仲立ちとした顧客とのつながりを持つまでになってきている。
また、LINEで情報などを発信する際には公式アカウントを使用するが、そこには分析機能があり、会員(友だち)の追加数や年齢・性別、発信した情報の開封数、クーポンの使用者数など顧客動向を探るツールとしてSS経営に役立てていくことができるといったことも広がりを後押ししたよう。元売系アプリのような決済機能などは一般的にはないが、顧客とSSとをつなぐツールという意味では十分だ。
ただ、燃料油などの割引クーポンが価格競争の火種になる、との指摘がある。無用な値下げの口実を与えるということなのだろうが、そこは良識に任せるしかない。
ハイブリッドなど低燃費車の急速な普及に価格の高騰なども重なり、SSへの来店頻度は下がる一方。そうした中でLINEによる「お得」な情報、役に立つ情報の提供などは、再び足を運ばせる特効薬にもなり得る。
「双方向」も含めた用途の拡充も視野に、今、これまでとは違う活用策を考えてみることが必要なのかもしれない。
北海道のガソリン価格予想
6月30日(月)から7月6日(日)まで
価格上昇
仕切上昇
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06月30日付ヘッドライン
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■仕切り乱高下 道内各市場対応に苦慮 |
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