灯油需要を防衛、喚起
災害への「備え」も訴え
2023.11.30

消費者65人が災害への備えなどに耳を傾けた
 【函館】消費者に役立つ情報を提供し、石油への理解を深めてもらおうと石油連盟石油システム推進室は18日、函館市内のホテルで消費者向けセミナー「災害の教訓を実行しよう!ブラックアウトに備える」を開催。特別講演した「しほママ」こと柳原志保さんが、自身の体験から被災した際に後悔しないための準備や心構えを参加した65人に訴えかけた。


 セミナーは北海道石油システム推進協議会との共催で、日本ガス石油機器工業会が協賛した。

 冒頭、主催者を代表してあいさつした石油連盟石油システム推進室の谷口純室長が、胆振東部地震の際のブラックアウトにも触れながら、エネルギー供給の最後の砦と言われる石油の強みや、満タン&灯油プラス1缶運動を動画で紹介。そのあと個人でできる災害への備えとして、ガソリンが半分になったら満タンにする癖をつけることや停電時にも使用できる石油暖房機器を1台用意しておくことを呼び掛けた。

 また、日本ガス石油機器工業会の中本啓之委員が「いざ、というときに頼りになる!石油危機の安全・安心な使い方」と題して、最新の石油暖房機は暖が取れるだけでなく、灯りの代わりになり煮炊きもできることなどを紹介するとともに、石油暖房機や給湯器、風呂釜などの安全な使い方を解説。さらにヒートショック対策のポイントにも触れ、浴室や脱衣所に暖房機の設置を勧めた。

 このあと石油機器メーカー各社の最新機器紹介ビデオを上映。

 最後に防災・安心プランナーで歌う防災士の柳原志保さん(しほママ)が「今すぐやろう!忘災術~いつもともしもの安心づくり」と題し講演。

 東日本大震災や熊本地震などを体験したという柳原さんは、暮らしの延長としてできる災害への備え「忘災術」に、寒さを防ぐことと避難所生活に視点を当て言及。防寒グッズを紹介したあと、新聞紙スリッパや非常用トイレのつくり方を歌と映像で説明し、参加者も新聞紙スリッパづくりにトライ。これらに加え避難所でもできるポリ袋を使ったパッククッキングも披露した。

 柳原氏は「防災は後悔しないため自分で、家族とみんなで、できることからやることが大切」だと訴えた。

あいさつする谷口室長

忘災術にも言及する「しほママ」


北海道のガソリン価格予想
5月5日(月)から5月11日(日)まで
価格下降
仕切り価格下落か

05月10日付ヘッドライン

■2029年度 1億2220万klに 石油製品需要見通し
■期待失せ盛り上がり欠く 価格高騰が追い打ち GW商戦
■自給率15.3%に上昇 2023年度エネルギー需給実績
■市町村・特別区で97%に 地方公共団体の非常用電源設置
■好調車検「まだまだ取る」 道エネ東白石SS