札幌市場はフル175円
コロナ禍からの回復に一服感が出るなど燃料油需要の戻りにも一時の勢いが失せ、また、諸物価高騰などによる販売コストの上昇も見込まれる中で「適正な利潤」の確保が今まさに喫緊の課題となっている石油販売業界。道内各市場では仕切り上昇分の確実な転嫁が進むが、一方で安値追随による市況の乱れから値取りへの不足感が広がる市場も出てきている。
札幌市場では、今月10日に続き24日にも2円から最大で7、8円にもなる底上げが進展し、レギュラーガソリン看板価格はフル175円、セルフ172円大勢にまで持ち上がった。
今月第3、4週適用の元売仕切り価格に国の燃料油価格激変緩和事業による補助金を織り込んだ実質上昇分をそのまま転嫁したものだが、10日の転嫁以降、量販店とのからみなどで値下げに動いていた販売業者にとっては、転嫁とともに値戻しともなった。
また、これに合わせ量販各社も7、8円程度の転嫁、底上げに動き、看板価格は160円台中盤が中心に。一部に170円台看板も出るなど、それまで10円以上となってていた「開き」がわずかながら縮まった。
こうした状況は札幌周辺の江別や岩見沢、苫小牧などのほか、旭川や北見、函館、室蘭などでも同様。旭川では27日から今月13日以来となる2円程度の転嫁が進展し、フル173円、セルフ170円大勢に、函館でも28日から今月7日以来となる5円程度の転嫁、底上げが進展し、フル171円、セルフ168円大勢となっている。
ただ、釧路でも27日からセルフ165円までの底上げが進展したが、完全な値戻し。一部量販店の安値に引きずられて市況が安定せず、販売業者間には値取りへの不足感も広がりつつある。
帯広は今月14日の底上げ以降、2円程度の軟化が見られ、底上げに対する意欲は旺盛と伝えられるが、28日までにそうした動きはない。
セルフ172円が大勢に
北海道のガソリン価格予想
9月9日(月)から9月15日(日)まで
価格上昇
仕切り上昇 週前半に引き上げ
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09月15日付ヘッドライン
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