難局「乗り切り」へ結束
新たな時代への飛躍決意
2024.1.25

道議会の冨原議長(右端)が音頭を取って乾杯し祝宴に
北石連(河辺善一会長)や北海道油政連(杉江俊太郎会長)など業界関連4団体共催の令和6年新年交礼会が16日に札幌市内のホテルで開かれ、来賓を含む約50人が難局乗り切り、新たな時代への飛躍を決意。4団体を代表してあいさつした河辺会長も、脱炭素に向けた電気自動車一辺倒の流れに疑問を投げかけながら、業界の将来に向けた結束の強化を呼び掛けた。


 新年交礼会には各地方石協の理事長ら役員のほか、在札元売など業界関係者、連携強化を模索する道議会議員ら来賓も加え50人ほどが参加した。

 冒頭、共催4団体を代表して河辺会長があいさつし、まずは能登半島地震犠牲者の冥福、被災地域の1日も早い復旧、復興を祈った上で「これを機に我々は、災害時におけるエネルギー供給の最後の砦として、重要な役割を担っていることを今一度肝に銘じなければならない」と呼び掛け、バックボーンとなる健全経営の必要性も強調。

 また、昨年1年間を振り返りながら、人手不足に言を進めて「今後、石油販売業界で頑張ろうという人が減っているのは大きな問題であり、この解決なくして業界の発展はない」と訴え検討を求めるとともに、脱炭素に向けた電気自動車一辺倒の流れに疑問を投げかけながら「簡単に石油はなくならない。業界の将来を考えながら、皆さんの力を借りて前に進んでいきたい」とし、結束の強化を呼び掛けた。

 引き続き来賓を代表して北海道経済産業局の岩永正嗣局長、北海道の土屋俊亮副知事、出光興産北海道支店の吉野晃崇支店長、全石連の加藤庸之副会長・専務理事が祝辞を贈った。

 それぞれに能登半島地震犠牲者への哀悼の意を表し、また、支援の取り組みにも触れながら、岩永局長は「エネルギーの安定供給を通して、皆さんが産業や暮らしを守る重要な役割を果たされてているという認識を改めて確認、共有しておきたい」とし、さらに「GXという大きなうねりに飲み込まれることなく、先を見据えともに進んでいきたい」とエールを。

 土屋副知事は「今後も皆さんとはしっかりと目を合わせ、何かあった場合にも道民の暮らしや事業者の経営安定につなげられるよう、しっかりと対応していきたい」などと、吉野支店長も「道内唯一の製油所を抱える出光興産の責務として、今後も安全、安定操業と販売に尽力し、合成燃料実用化に向けた歩みも一歩ずつ進めていく覚悟」などと述べ、さらに加藤副会長・専務理事は「SSを取り巻く情勢が厳しい中で、しっかりとマージンを確保し、再投資につなげていく取り組みが大事」だとし、行政、政治の一層の支援を求めた。

 このあと道議会の冨原亮議長が音頭を取って乾杯し祝宴に。最後は札幌石協の荒井喜和理事長が一本締めの音頭を取って締めくくった。

あいさつする河辺会長

祝辞を贈る道経産局の岩永局長

道の土屋副知事

出光興産道支店の吉野支店長

全石連の加藤副会長・専務理事


北海道のガソリン価格予想
6月30日(月)から7月6日(日)まで
価格上昇
仕切上昇

06月30日付ヘッドライン

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