募集看板の設置も目に付く
製品価格の高止まりによる燃料油需要の減退、価格競争によるマージンの低下など業界への逆風は依然として強いが、追い打ちをかけるように今、人手不足が大きな壁となって行く手を阻む。営業時間の短縮などで乗り切りを図るケースも見られるが、生命線でもある顧客サービスの低下などが懸念される中で、販売業者らの困惑は深まるばかりだ。
道央圏のある販売業者は「燃料油需要がなかなか回復しない中で、油外を柱とした増収策も考えてみるが、常態化する人手不足で思い切った手も打てない」と話す。これまでネットも含めた様々な方法で募集をかけてみたそうだが、応募はほぼゼロのままで「一体どうなっているんだろう」と困惑を隠さない。
実は本道の有効求人倍率、昨年9月に1・00まで下がった。100人の求職者に100件の求人ということで、本来なら人手不足になどなるはずのない数字。やはり企業と求職者との間に、求める能力や資格、労働条件などでのミスマッチが生じ、業種間のバランスを欠いていると考えるべきで、実際、一般事務などでは人材の余剰が出ているとも言われる。
石油業界は、以前から3K(きつい、汚い、危険)に低賃金、土・日出勤もある不規則な勤務時間などが加わり、若者がそっぽを向く不人気業種とも言われるが、人手が不足したままでは業務そのものへの支障だけでなく、生命線でもある顧客サービスの低下や信頼関係の喪失も懸念される。
近頃は高齢者や主婦層など潜在労働力の掘り起こしなどに加え、外国人の雇用も視野に入れた取り組みが進むが、抜本に近い対策が今こそ求められる。
高賃金は難しいとしても、まずは3Kの払拭から進め、さらに「やりがい」や「おもしろさ」を伝えられればとりあえず上々。見本となる取り組みは決して少なくないはずだ。
北海道のガソリン価格予想
7月28日(月)から8月3日(日)まで
価格上昇
上昇のあと、徐々に下げ方向で
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07月30日付ヘッドライン
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