灯油商戦「まずまず」
販量誤算も口銭は確保
2024.4.12

今冬灯油商戦は一気に終盤へ
 ここにきて春の訪れを感じさせる陽気が続く本道。積雪もわずかに残るだけとなり、灯油商戦も一気に終盤を迎えた。寒波の呼び戻しも望み薄となる中で商戦を総括すれば、販量こそ期待ほどには伸びなかったものの、一時期を除き20円を超す口銭を確保したことから、量×質では「まずまず」といったところだが、一方でローリードライバーの高齢化や時間外労働規制などで、改めて配送の省力化、効率化が求められた商戦だったとも言えそうだ。


 需給の引き締まりなどに伴い、ガソリンなど自燃油の収益環境はやや陰りを見せながらも依然として良好に推移しているが、そうした中でも本道販売業者にとって灯油が「命綱」であることはいささかも変わらず、今冬灯油商戦への期待は当然ながら大きかった。

 ところが蓋を開けてみると、昨年10月は暖かい空気に覆われて晴れた日が多く、太平洋側や日本海側で月平均気温が歴代1位となるなど暖冬もよう。例年なら下旬には届く初雪の便りも峠や一部地域からに限られ、物心両面で「白くならなければ出ない」と言われる灯油の需要は、前年比で90%を割り込むなど焦燥の船出となった。

 そうした状況は11月上旬も続き、やっと中旬から下旬にかけて真冬並みの寒波が襲来。12月も上旬の顕著な高温と少雪から中・下旬は大雪、低温となって需要を押し上げたが、価格の高止まりに伴う節約意識の広がりもあり、それ以降も含めて販量は前年比90%台半ばで推移した。

 一方で口銭は、仕切り転嫁の遅れなどもあって12月から1月初めにかけ20円を割り込んだが、総じて20円以上を確保。商戦入り10月には30円以上との声も聞かれた。
 そうしたことで商戦を総括すれば、量×質で前年同様に「まずまず」といったところか。

 他方、ローリードライバーの高齢化や時間外労働規制、さらには深刻な人手不足を背景に、改めて「配送」が見直すべき課題として浮かび上がったのも今冬商戦の特筆すべき事項。省力化や効率化が避けられない状況になったと言えそうだ。


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5月6日(月)から5月12日(日)まで
価格上昇
実質ベースで仕切り価格が上昇

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