膨らむ期待 GW商戦
一気呵成の「挽回」期す
2024.4.30
 春の芽吹きが本格化する中で、いよいよ今週27日からゴールデンウィークに突入する。カレンダーどおりでも3連休+4連休、3日間の休暇を取得すれば10連休となる超大型に加え感染症法上の5類移行でコロナ禍の影響も一層薄れる中、いやが上にも業界の期待はふくらむ。まずは不毛な価格競争を避け、苦戦が続く油販でしっかりと収益を確保したいものだ。

 旅行会社大手のJTBは、期間中の国内旅行者数を前年比0・9%増の2280万人と推計するものの、自家用車やレンタカーの利用は前年よりやや減少すると見ており、業界にとっては手放しで喜べない状況。ただ、カレンダーどおりでも3連休+4連休、3日間の休暇を取得すれば10連休となる超大型で、しかも感染症法上の5類移行でコロナ禍の影響が一層薄まる中、人の動きは確実に広がっていくことが予想され、さらに外国人を含む観光客の入り込みも急増していることから、業界の期待はいやが上にもふくらんでいる。

 道央圏のSSなどからは「人手不足ということもあり、特別なことをする予定はない」といった声が聞かれ、また、法人客主体のSSでは休業を予定するところも少なくないが、集客とともに自燃油の増販に向けたイベントをぶつけて一気呵成を目論むSSも。とりわけレンタカーは、取り扱うSSのどこもが「予約でびっしり。車両の掃除をする間もないくらいのフル稼働」で、貸出期間も長期化している。

 また、移動の拡大とは直接の因果関係がないコーティングも施工の予約がびっしり、といったSSが多いようだ。

 ただ、こうした中で懸念されるのが、お決まりの価格競争。札幌市場などでは今月中旬に値戻しが進んだが、量販店の値下げをきっかけとし軟化が散見される状況。仮に元売仕切り価格が下がったとしても、当面、これ以上の値下げは不要。苦戦が続く油販でしっかりと収益を確保し、次への一歩としたいもの。


北海道のガソリン価格予想
12月8日(月)から12月14日(日)まで
価格上昇
11日補助金増額で値下げ

12月10日付掲載予定

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