広がる困惑、失望感
対量販 構図変わらず
2024.4.25

札幌市場はフル177円
 札幌市場で15日、ほぼすべての販売業社が最大で10円を超す底上げ、値戻しに動き、レギュラーガソリン看板価格はフル177円、セルフ174円大勢に持ち上がった。これまで値崩れの誘因となっていた量販店も追随したことから市場には安堵が広がったが、2日ほどで5、6円の値下げに動いたことから今、その安堵が困惑、失望感へと変わりつつある。


 ここしばらく札幌市場では、多くの販売業者が元売仕切り価格上昇分の転嫁や底上げ、値戻しに動いても、それに追随せず10円ほど下回った価格を掲示する量販店に引きずられる形で値崩れが進行、市況の構築に苦慮する状況が続いてきた。

 3月末に最大6、7円となる転嫁、値戻しが進んでフル179円、セルフ176円大勢にまで持ち上がった際にも、量販店は160円台中盤の価格を維持。4月に入り160円台前半まで値を下げるに至って、多くの販売業者が大幅な値下げを余儀なくされていた。

 元売仕切り価格が実質ベースで小幅値下がりする中で進んだ今回の値戻しは、ある販売業者によると「値下げ競争などしていられない情勢の中での危機感の表れ」ということになるが、量販店も1円20銭差ながら追随したことで、市場には市況の維持に向けた安堵が広がった。

 ところが元売仕切り価格の小幅上昇が見込まれる中、2日ほどで量販店は看板価格を5、6円程度値下げ。市場の安堵は一気に困惑、失望感へとその姿を変えた。

 前出の販売業者は「そうした動きを無視できない気持ちも分からないではないが、労務費や光熱費など経営コストが上がっている中で適正な利潤の確保は必須。値下げは自滅を招くだけ」と言い切る。

セルフ174円が主流に


北海道のガソリン価格予想
12月8日(月)から12月14日(日)まで
価格上昇
11日補助金増額で値下げ

12月10日付掲載予定

■期待膨らむ師走商戦 油外の増販 順調に推移
■安全教育の徹底不可避 厚労省が外国人雇用でセミナー
■泊原発の再稼働容認 4定道議会で鈴木知事
■宣言やマニュアル策定も 全石連が法令順守「強化策」示す
■油販回復へ顧客囲い込み強化 地崎商事八軒SS