施設の応急点検などからスタートした実地訓練(登別)
【枝幸・登別】大規模地震など災害発生時における燃料油の円滑な供給に向けた国の補助事業「災害時対応実地訓練」が14日に枝幸、16日には登別で開かれ、宗谷、胆振両石協傘下のSSスタッフらが2次災害の防止に向けた施設の応急点検などから非常用発電機による緊急車両への給油まで、一連の手順を確認、共有した。本道では本年度も7カ所での実施が予定されており、遺漏のない「備え」の構築に向け、成果のさらなる積み上げを図る。
災害時対応実地訓練は国の「緊急時石油製品供給安定化対策事業」による補助事業で、受託した全石連が事業の開始から7年目となる本年度、45都道府県54カ所での実施を計画。本道では昨年度より2カ所多い7カ所での実施が決まっている。
その皮切りとなった14日の枝幸では、参加した20人が安田商事枝幸SSで実地訓練、枝幸消防署で振り返り、また、16日の登別では10人が室蘭石油幌別営業所で実地訓練と振り返りに臨んだ。
SOMPOリスクマネジメント上席コンサルタントの円城寺昭氏を講師に、実地訓練は「震度6強程度の地震が発生、停電、断水」との想定でスタート。所長が2次災害の防止に向けて施設の応急点検、配管フランジのにじみや油面計数値の確認、検水などをスタッフに指示し、自らは分電盤を遮断。致命的な損傷がないことなどを確認した上で、非常用発電機の始動、非常用電源への切り換えなどに移った。
こうした給油再開に向けた一連の準備や本社などへの報告のあと、所長がスタッフに給油方針を示し、緊急車両専用レーンに待機したスタッフが消防車やパトカーを誘導して給油。そのあと非常用発電機を停止し、通常電源に戻すなどして実地訓練を終えた。
続く振り返りでは、全石連の共通テキストに基づいて講師が、施設の応急点検や電源切換(分電盤操作)などにおける手順や留意点などを改めて説明し、所轄消防機関との協議や予防規定の整備などを進言。さらに情報の収集や共有、給油方針の検討など給油再開に向けた対応についても詳しく解説したほか、平時の準備として初動対応計画の策定などを提起し、その際に留意すべき事項などにも言及した。
非常用発電機を始動し電源切換作業に(枝幸)
誘導した緊急車両に給油(登別)
会場を移して振り返りも(枝幸)
北海道のガソリン価格予想
3月24日(月)から3月30日(日)まで
変わらず
補助金小幅減額、値下げのも
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03月25日付掲載予定
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