旭川で道北5石協連絡会議
「組合の今後」も俎上に
2024.9.25

持ち寄った課題で意見を交換し打開策を模索した
 【旭川】道北5石協(旭川、宗谷、上川北部、留萌、富良野)が持ち回りで開催している「道北ブロック5石協連絡会議」の第21回会議が19日、旭川市内のホテルで開かれ、各石協役員らが喫緊の課題を俎上に載せて意見を交換した。中では深刻化する「人手不足」や、不安視される「石油組合の今後」などをテーマに、実情にも踏み込みながら打開策を模索した。

 会議では冒頭、開催地石協である旭川石協の後藤諭一理事長があいさつし、山積する課題を改善して健全な業界、職場づくりにつなげていく組合活動には意義があるなどと述べ、各石協の連携や協力を要請。来賓として出席した北石連の河辺善一会長も、5石協が一堂に会する会議の意義と成果に期待を寄せた。

 このあと後藤理事長を議長に、宗谷石協から出された外国人雇用等の進捗状況、旭川石協からのタイミーの活用、富良野石協からの石油組合の今後を議題とし意見交換。

 人手不足解消のための外国人雇用等にかかわって宗谷石協は、昨年連絡会議で議論し、関係省庁への働きかけを北石連を通して全石連に要望。しかし、外国人の雇用に対する全国的なニーズが低く特定産業分野への追加は厳しい状況にあり、必要であるという全国的な広がりが重要と指摘。

 スキマバイト、タイミーの活用については旭川石協が報告。募集に対しセルフSSでは危険物資格を必須条件としているものの必ず応募があるといい、採用につなげた成功事例を紹介した。

 さらに組合の今後については富良野石協が、災害時にSSのないところではどう対応したらいいのか、また、賦課金など負担ばかりが増えて、メリットがないなら脱退という可能性が出てくるとして参加者からの意見を求め、官公需適格組合の資格を取って地元の自治体と契約し、売上げを組合員に配分してはどうかとの提案があった。

 休憩をはさんで開かれた講演会では、資源エルネギー庁資源・燃料部燃料流通政策室の日置純子室長が「最近の燃料流通施策の動向」と題して講演。燃料油価格激変緩和事業で、補助金が10円を切る状況は段階的に補助金をなくしていく出口が見えてきたということだとした。

 また、次世代燃料について、まずバイオ燃料を導入し合成燃料に移行していくが、合成燃料はコストが高く、これを解決するための実証開発が進められていると説明。自治体のSSに対し求められる役割としては、災害時に地域防災の中心を担う自治体がSSの課題などに関心を持ち、地域特性に応じた形で安定供給を確保していくことが重要だと訴えた。

 なお、次回開催地は上川北部石協に決めた。

あいさつする後藤理事長

講演する日置室長


北海道のガソリン価格予想
3月24日(月)から3月30日(日)まで
変わらず
補助金小幅減額、値下げのも

03月25日付掲載予定

■令和6年は36件 給油取扱所で6割超す 札幌での危険物施設等事故
■中小石油販売事業者への配慮継続 官公需で道の西岡局長 道議会予特委
■国の方針、新年度早期に閣議決定 官公需副大臣会議
■各種イベント重ね集客図る 道エネチャレンジ栄通
■春商戦での底上げ視野 三愛オブリ東日本DDオブリ屯田