価格高騰など下押し要因に
前年割り込んで374万㎘
2024.11.20
 本道における2024年度上半期(4~9月)の燃料油販売は、インバウンドを含む旅客需要の増大でジェット燃料油が前年を上回ったものの、ガソリンや軽油、灯油などナフサを除く残り5油種いずれも前年を下回り、総量でも新型コロナウイルス感染症が再拡大していた2022年度の394万klから漸減していることが石油連盟のまとめで明らかになった。

 本道の上半期の燃料油販売は、平成25年度まで500万klを上回っていたが、26年度に469万klまで落ち込んでからは、29年度まで500万klをはさみ一進一退で推移した。

 30年度にみたび500万klを割り込み、令和元年度にはナフサの60万kl余りに及ぶ減少で408万kl、さらに2年度には新型コロナウイルス感染症の広がりで349万klへと一気に減少。それ以降やや持ち直していたものの5年度に反転、前年度を12万kl余り下回っていた。

 本年度、原油価格はバレル80㌦台後半から70㌦台前半へと徐々に値を下げたものの、国の燃料油価格激変緩和事業による補助金との絡みで製品価格が年度当初とそれほど変わらずに推移したことや合理化、燃料転換などが下押し要因となり、旅客需要の増大で前年度比10・2%増の29万9005klまで伸ばしたジェット燃料油を除いては、ガソリンなど5油種(ナフサを除く)いずれも前年割れ。

 ガソリンは価格の高騰に伴う買い控えなどから6カ月すべて前年を割り込み1・9%減の103万7360kl、軽油も時間外労働の上限規制、いわゆる2024年問題に伴う輸送の合理化などで0・5%減の105万8160klとなり、灯油も非需要期である5、6月の落ち込みが響き、さらに重油類は燃料転換や火力発電所需要の減退などで伸び悩んだ。

 その結果、ナフサ10klを含む本年度の上半期合計は373万7001klにとどまり、4年度の394万klから5年度、6年度と漸減していることになる。


北海道のガソリン価格予想
7月28日(月)から8月3日(日)まで
価格上昇
上昇のあと、徐々に下げ方向で

08月05日付掲載予定

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