
3月に入ってからの暖気で雪解けが一気に進んだ本道。寒気の呼び戻しもやや期待薄となる中で今冬灯油商戦は早くも「店じまい」の様相を呈する。これまでの商戦を振り返れば、暖冬と価格の高騰に伴う需要の伸び悩みに苦慮しながらも、押しなべて20円を超す収益を確保できたことで「悪くはなかった」が「良くもなかった」といった総括になるのか。
需給の引き締まりや採算販売意識の高まりなどで「良好」を維持してきたガソリンなどの自燃油をめぐる収益環境は、安値競争を彷彿とさせる市況の乱れに伴い悪化。道内販売業者にとって灯油が「命綱」であることは変わらないものの、そうした状況の変化もあって商戦への期待はいつになく大きかった。
ところがシーズン入りした昨年10月からのしばらくは、各地で初雪こそ例年より早く観測したものの平年を上回る気温が続いたことや、原油価格の高騰などに伴い価格が高止まりしたまま推移したことで需要が一向に伸びず、イライラが募る船出となった。
11月も半ばを過ぎて真冬並みの寒気が入るようになり、商戦もやっと本番に突入。勢いは年が明けて1月中旬頃まで続いたが、それ以降はブレーキがかかり、2月は前年比1割強、暖かな日が続いた3月には2割強の落ち込みに。2、3月でそれまでの貯金を食いつぶすこととなった。
ただ、国の燃料油価格激変緩和事業が出口を見据えて補助率を縮小した際にも仕切り上昇分を確実に転嫁したことなどから、押しなべて20円を超す収益を確保。商社玉の大幅な値下げなどで、一部では30円近い収益もささやかれた。
そうしたことから商戦を振り返ってみれば、ある販売業者が言う「悪くはなかった」が「良くもなかった」といった総括になるのか。2024年問題で浮き彫りとなった配送面での課題なども考えれば、やや物足りなさが残る商戦だったのかも知れない。
北海道のガソリン価格予想
4月28日(月)から5月4日(日)まで
価格下降
値戻し後の下げ基調
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04月30日付ヘッドライン
■業界取り巻く情勢共有 「定額補助」など俎上に 北石連・商理事会 |
■石油販売業者に「配慮」様々 官公需基本方針閣議決定 |
■価格高騰、車離れで油販苦戦 アプリ会員増加に注力 前側石油東北通SS |
■洗車など増販策練る 道エネチャレンジベニータウン |
■自分好みにホイールなど ホンダアクセスが自家用車のカスタマイズで調査 |