名寄で災害対応訓練
緊急電源へ切り換えも
2017.10.15

緊急用発電機を起動し実際に電源を切り替えた
 【名寄】全石連主催の「災害時対応実地訓練」が5日、名寄市内の丸徳木賀商店名寄SSで行われ、上川北部石協(常本照也理事長)組合員ら45人が、緊急用発電機の円滑な起動から緊急車両に対する給油までの一連の手順を実践、確認するなどした。本道では昨年11月の北見に続くものとなるが、今回は実際に緊急電源への切り換えも行うなど、よりリアルな状況を設定。全国各地の訓練に出向いている講師が絶賛する質の高い訓練を展開した。

 この実地訓練は、国の補助事業である「緊急時石油製品供給安定化対策事業」の一環。道内では昨年11月の北見に続く2回目の開催となる。

 冒頭、あいさつした上川北部石協の常本照也理事長が、SS業務を休止し訓練に協力した丸徳木賀商店に感謝の意を表した上で「石油はエネルギー供給の最後の砦。このプライドを持ち訓練に臨んでほしい」と要請。また、来賓を代表し名寄市の加藤剛士市長が「この訓練は地域の防災力を高め、安心安全を広げる意義深いもの」と祝辞を送った。

 このあとジャパンリスクソリューション主席コンサルタントの佐藤哲治氏を講師に、震度6強の直下型地震発生により停電、断水となったという想定で訓練を開始。

 はじめに佐藤氏が店長役、参加者3人がスタッフ役となって計量機や地下タンク、防火塀、フィールドなど施設設備の被災状況を確認し、本社と組合に報告。災害本部から緊急車両への給油要請があった、という連絡を受けて、店長が給油方針などを指示し、そのあと緊急用発電機への電源切り換えなどによる給油体制づくりに入った。

 この間、佐藤氏は参加者に様々な質問を投げかけながら「在庫残量よりも人員の確保に留意すべき」ことや「ノンスペSSの動線設定に当たっては左折に限る」こと、さらには「社有車は最優先で満タンにすべき」ことなどを指摘。

 また、緊急用発電機の起動や電源切り替えに当たっては、タツノ旭川営業所の柴田貴章所長が手順を説明するなど、訓練のもうひとつの目的である計量機メーカーなどのバックアップ体制の整備も検証した。

 これら準備終了後、コーンバーで仕切った緊急車両専用レーンにパトカーと消防車それぞれ1台を誘導して、ガソリン、軽油を給油した。

 このほか市内のホテルに会場を移し、訓練を振り返る座学も実施。佐藤氏が「動きが機敏で声もよく出ていた。他の訓練に比べ非常に質の高い訓練になった」と評価するとともに、SS自主訓練の企画・実施におけるポイントなどについても説明した。

緊急車両専用レーンで消防車などに給油

訓練終了後会場を 移して「振り返り」も


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4月28日(月)から5月4日(日)まで
価格下降
値戻し後の下げ基調

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