災害への備え強固に
店頭混乱回避策を検証
2018.10.25

発表を通し店頭混乱回避策を共有
 【函館】全石連主催の緊急時石油製品供給安定化対策事業「災害時対応研修」と、道内では本年度唯一の開催となる「災害時対応実地訓練」が12日に函館市内の函館市消防本部亀田本町支署とはこせき大川町SSを会場に開かれ、函館石協(渡邉宏海理事長)傘下のSS経営幹部やスタッフらが参加。先月6日に発生した北海道胆振東部地震への対応経験や反省点をフィードバックしながら、今後の備えをより強固なものにした。

 研修は、函館市消防本部亀田本町支署を会場とし、SOMPOリスクマネジメント主任コンサルタントの浦野俊也氏が講師を務め行われた。

 中で浦野氏は、今年2月の福井県の大雪災害での実例、南海トラフ地震や首都直下型地震発生で想定される被害などをもとに、平時から災害を想定した備えが必要であることを強調。とりわけマークを超えた「顔の見える助け合い」や、各種SNSの中から使いやすいものを選び、安否確認システムを構築することの必要性を伝えた。

 また、震度6強の直下型地震が発生した想定で行った店頭混乱回避シミュレーションでは、参加者がグループごとに検討した内容を発表し、それぞれの視点から導き出した「正解のない答え」を共有した。

 続く実地訓練は、はこせき大川町SSを会場とし、SOMPOリスクマネジメント上席コンサルタントの円城寺昭氏を講師に進められた。

 SSを一時閉店して行われた訓練は、研修での店頭混乱回避シミュレーションと同じ設定で、胆振東部地震発生直後に道外からの緊急車両への給油を経験したという所長と4人のスタッフが役割を分担。シナリオに従って地震の発生から被害状況の確認、電源の切り替え、消防車や救急車への給油とともに、参加者による緊急用発電機のリコイル稼働体験を行った。

 円城寺氏は、平時からの自SSの施設確認や非常用電源の接続口、夜間の被災に備えた懐中電灯保管場所の確認が必須だとしたほか、営業再開前に緊急車両の動線を考えておくことの必要性を強調。さらに計量機下部のプーリーが時計回りであることの確認で緊急用発電機が正しく接続されているかどうか確認できるといった具体的な手法も伝えた。

緊急用発電機で緊急車両に給油


北海道のガソリン価格予想
4月29日(月)から5月5日(日)まで
価格下降
仕切り価格値下げのため

04月30日付掲載予定

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