専用レーンに誘導した消防車など緊急車両に給油
【北見】発災時の燃料油供給を想定した国の補助事業「災害時対応研修」が全道で開催される中、全石連主催の災害時対応実地訓練が1日、JX系東部第一(北見、田尾航太社長)北見屯田西町SSで行われた。道内での災害時対応実地訓練は今回が初めて。この日、北見石協(原谷真人理事長)の組合員らをはじめ、他石協の役員、SSスタッフら大勢が参加したほか、地元の消防署や警察署などの協力を得て、本番さながらの実地訓練となった。
実地訓練の講師を務めたジャパンリスクソリューションの佐藤哲治主席コンサルタントが「ただ今10時05分。震度6強の地震が発生しました」との発声を受け、自ら店長役として、スタッフ役3人に営業再開に向けた緊急措置を指示。迅速に初期作業を終えた想定で応答を繰り返した。
次に店長役がSS本社と石協に現状と発電機による給油が可能である旨を報告。この際、有事に備えSSスタッフ全員の携帯番号を石協に伝えておくべきこと、SSの車両は緊急車両と同様に満タンにしておくこと、SS地下タンクへの補給がいつになるのか確認を怠らないことなど実践的なアドバイスを送った。
緊急用発電機への電源切り換え訓練では、訓練場所となった同SSの定置型発電機のほか、可搬式発電機の操作法について、計量機メーカーの担当者から説明があった。
発電機が始動し計量機に通電すると、店長役がスタッフ役の1人に計量機のVベルトが時計回りになっているかの確認を求め、参加した組合員らも一緒に視認した。
給油の準備が整うとまもなくパトカーと消防車が進入。専用レーンに誘導し、給油を行った。
一連の訓練が終了すると、参加者らは座学会場へ移動。引き続き佐藤主席コンサルタントが講師を務め、「SSにおける災害時対応訓練の手引き」を資料に、具体的な対応例などを解説した。
訓練に参加した上川北部石協の斉藤みゆき副理事長は「とても役に立った。地元の災害対応に生かしたい」と語った。