登別にオールLPG小学校
地域防災拠点機能を併設
2017.12.5

校舎4階のLPガス発電機を視察
 【登別】北海道LPガス協会石狩支部(宗方敏浩支部長)は24日、昨年12月に改築工事が完了し、熱源にLPガスを採用した登別市立鷲別小学校の視察研修を実施した。研修には同会本部や支部役員のほか札幌市議会議員4人も参加。同会胆振支部やガス供給業者で構成する登別ガス協同組合、登別市教育委員会担当者が案内して進められた研修では「児童の安全と地域防災を兼ね備えた学校施設」に参加者が熱い視線を送った。

 視察先となった鷲別小学校は、昭和33年に建築したレンガ造の校舎が耐震化基準を満たしていなかったことから建て替えを実施。

 計画決定前に実施した住民説明会では、平成23年3月に発生した東日本大震災に加え、翌24年11月に市内で発生した最長4日にわたる大規模停電で地域住民の防災意識が高揚していたこともあって「高層化による津波に強い施設を」 「地域の防災拠点にしてほしい」との要望が出された。

 これを受け、津波発生時などの避難所機能や防災備蓄倉庫の機能を有する計画を策定し、昨年12月に新校舎が完成。同地区の想定津波の高さである10mを超える3階と4階、屋上を中心に主たる防災機能を兼ね備え、市担当者は「重量物に耐え得る構造の強化や付帯設備などで、通常の小学校建設よりも1億円程度経費を要した」と話す。

 防災機能として、体育館(平成27年3月完成)の裏にLPガスの災害用バルク(2・9トン)を設置したほか、4階には非常用LPガス発電機や教室ひとつ分のスペースを用いた防災備蓄倉庫、シャワーを併設した多目的トイレ、3階には屋上に収容可能な1000人の避難者が3日間使用可能な水を確保する10トンの貯水タンクを設置。

 また、休校日の緊急避難に対応するため、直接屋上に駆け上がるための外階段に加え、洪水や土砂災害、津波以外の災害時に避難所として活用できる特別活動室や多目的ホールも設置している。

 参加者は、これら設備をくまなく見て熱い視線を送るとともに、札幌地区での導入に向け積極的に質問していた。

屋外の災害用バルクなども視察


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