札幌市場ではフルSS142円看板が大勢に
石油輸出国機構(OPEC)が主導する協調減産延長に対する期待感などから続騰した原油価格。これを受けて元売仕切り価格も10月最終週から上昇し続け、道内主要市場では今月に入って末端転嫁が急ピッチで進んでいる。第3週早々の底上げに続いて第4週早々にも再び各販売業者が底上げに動き、道内主要市場のレギュラーガソリン看板価格は、フルSSで140円台に乗った。ただ、未達分もあって「まだ取り切れていない」との声も多く、師走商戦を前に、現状の維持に加えて「もう一段の上げ」が焦点となっていきそうだ。
OPEC主導の協調減産延長への期待感やサウジアラビアの政情不安など中東情勢の緊張などから原油価格は上げ基調で推移し、今月に入って米国産標準油種WTIの中心限月12月物もバレル57ドルを突破、60ドルを視野に入れた。
こうしたことを受けて元売各社の仕切り価格も上昇が続き、10月最終週から今月第3週にかけての上げ幅は、JXTGエネルギーの場合で5円50銭となり、転嫁が急務となっていた。
札幌市場では今月第3週早々、各販売業者が転嫁に動いたが、その多くは消費者マインドにも配慮し、レギュラーガソリン看板価格をフル139円、セルフ136円止まりに設定。第4週に入って再び3円程度の転嫁に動き、フル142円、セルフ139円大勢にまで持ち上がった。旭川や函館、釧路など道内主要市場の動きもほぼ同様となっている。
ただ、複数のSSを運営する販売業者は「どの時期から見るかということにもなるが、未達分があり、まだまだ取り切れていないのが実情」だと話す。そうしたことを裏付けるかのように、口銭も適正にほど遠い「10円を切る状況だ」といった声が聞かれる。
道内販売業者の多くが灯油に依存した経営を強いられる中で、頼みの灯油も、記録的な寒波が需要を一気に押し上げた昨シーズンに比べ、数量で20、30%程度落ち込むとともに、値取りも不足している状況。
師走商戦を前に、現状の維持、さらには「もう一段の上げ」が焦点になっていきそうだ。
セルフSSでは139円看板が大勢に
北海道のガソリン価格予想
7月28日(月)から8月3日(日)まで
価格上昇
上昇のあと、徐々に下げ方向で
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08月05日付掲載予定
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