初の冬期燃油輸送訓練
厳寒期の課題洗い出し
2017.2.20

JXエネルギー稚内油槽所で燃料タンク車とドラム缶に積み込み
 北海道経済産業局と陸上自衛隊北部方面隊は6日から9日までの4日間、日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震の発生を想定した「災害時燃料供給合同支援訓練」を実施。JXエネルギー稚内油槽所から釧路市内の病院、帯広市内の中核SSまで陸自燃料タンク車による輸送と合わせ、前回(昨年8~9月)と同様にドラム缶でのトラック輸送も行った。道内初の冬期輸送訓練で、厳しい寒さと悪路という条件下、課題の抽出と練度の向上を目指した。

 東日本大震災を契機に災害時における燃料の安定供給を目指して全国的に始まった燃料油輸送訓練。道内では一昨年に行われた災害対応演習「ノーザンレスキュー2015」から数えて今回が4度目となる。
 昨年、道経産局と北部方面隊が日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震の発生を想定し行った燃料油輸送訓練では、道内で初めてドラム缶でのトラック輸送を実施。その際には金口の型が中核SSごとに違うことが判明するなど様々な課題が浮き彫りになっている。

 今回、道内では初めての冬期訓練となり、過酷な輸送条件の中、冬場の生活に欠かせない燃料を確実に輸送・供給することを目的に臨んだ。

 初日の6日、JXエネルギー稚内油槽所で道経産局の児嶋秀平局長や宗谷石協の菅原耕理事長らが見守る中、用意した肉厚200㍑ドラム缶10本に灯油、5本に軽油を、次に給油口の口径などを確認しながら6kl燃料タンク車2台にガソリンを積み込んだ。

 これら一連の作業が終了した時点で、児嶋局長が訓練に参加した隊員にあいさつ。「災害は時を選ばず発生する。今回の訓練目的を達成すべく、悪天候に見舞われることがあっても安全に任務を遂行してほしい」などと激励した。

 翌7日、燃料の輸送に向け稚内を出発し、一路道東方面へ。最初の供給エリアである釧路には8日に到着。市立釧路総合病院で荷卸しした後、帯広へ向かった。

 訓練最終日となる9日は、帯広市内の中核SSである宮本商産帯広西SS、三洋興熱スーパーピット中央店、YSヤマショウ西23条SSの順で荷卸しを完了した。

 所期の目的を達成しつつ有用情報などのデータ化を図ってきている輸送訓練。児嶋局長は「今後も訓練を重ねて練度を上げ、不足するデータの収集に全力を挙げていきたい」と抱負を語った。

 なお、北石連や元売各社も訓練に全面的に協力した。

JXエネルギー稚内油槽所で燃料タンク車とドラム缶に積み込み

道経産局の児嶋局長が自衛隊員を激励

帯広市内の中核SS3店舗に荷卸し(三洋興熱スーパーピット中央店)

出光興産釧路油槽所 での積み込み


北海道のガソリン価格予想
4月29日(月)から5月5日(日)まで
価格下降
仕切り価格値下げのため

04月30日付掲載予定

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