昨年の札幌市内における危険物施設事故 流出事故大幅増計39件
給油取扱所が6割超す
2017.3.5

作業中の除雪車が誤って柱などに衝突
 平成28年1月から12月までに札幌市内で発生した危険物施設事故は、火災、流出・破損事故合わせて39件、前年を8件上回り、3年ぶりで増加に転じていたことが札幌市消防局のまとめで明らかになった。このうちSSなど給油取扱所での発生は流出9件、破損15件の合わせて24件。61・5%と全体に占める割合こそ前年に比べ減少したものの相変わらずの多さ。しかも事故原因のほとんどがこれまでと同様に人的要因によるものとなっている。

 昨年1年間に札幌市内で発生した危険物施設事故は、前年より8件増えて39件。ここ10年に限れば、平成21年の24件を底に、以降、22年29件、23年42件、24年28件、25年45件、26年43件、27年31件と推移しており、25年をピークに減少傾向だった事故発生が3年ぶりで増加に転じた。

 内訳は、前年にはなかった火災が1件発生したほか、流出事故が前年比11件増の23件、破損事故が4件減の15件となっている。

■ 流出事故
 流出事故はSSを含む給油取扱所で9件、一般取扱所で8件、移動タンク貯蔵所で4件、地下タンク貯蔵所と屋内タンク貯蔵所で各1件発生。これら事故による危険物の総流出量は前年より3310㍑増えて7600㍑だった。

 事故発生原因は、操作確認不十分や誤操作など人的要因によるもの、腐食疲労等劣化や施工不良など物的要因によるものそれぞれ9件で、残る5件は不明もしくは調査中。

 給油取扱所では、ノズルを給油口に差したまま車両を移動させたため給油ホースの安全継手が離脱し危険物が流出したというものや、ノズルレバーの支点にゴミが詰まってオートストップ機能が働かず、給油口からガソリンが流出したというものなどがあった。

■ 破損事故
 破損事故は、すべて給油取扱所で発生。業態別ではフルSS、セルフSSで各7件、自家給油所で1件となっている。

 このいずれもが人的要因によるもので、操作確認不十分が13件、誤操作が2件。

 施設敷地内で除雪車が作業中、誤って柱やキャノピー等に衝突したというものや、大型車両の荷台を上げた際、停止作業を行わなかったため荷台がキャノピーに接触したというもののほか、地下埋設タンクの液面計等交換工事の際、削岩機で埋設されていた通気管2本に穴を開けたというものなどもあった。


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