昨年の札幌市内危険物施設事故 流出減らず計34件
給油取扱所は「半減」
2018.3.15

ダンプトラックが荷台を上げ続けキャノピーを破損
 平成29年1年間(1~12月)に札幌市内で発生した危険物施設事故は、火災・流出・破損を合わせて34件。前年に比べ5件減少していたことが札幌市消防局のまとめで明らかになった。施設区分別では、SSなど給油取扱所での事故が火災1件、流出3件、破損8件、合わせて12件にとどまり、前年の24件から「半減」する一方で、移動タンク貯蔵所(タンクローリー)による事故発生が破損2件を含めて8件となり「倍増」している。

 昨年1年間に札幌市内で発生した危険物施設事故は、火災事故1件、流出事故23件、破損事故10件で、合計34件。破損事故の減少から前年を5件下回った。

 過去10年に限れば、平成21年の24件が最も少なく、以降、22年29件、23年42件、24年28件、25年45件、26年43件、27年31件、28年39件となっており、増減を繰り返している。


■ 火災事故
 火災事故は、給油取扱所で1件発生。SSセールスルームに設置された冷暖房機の異常燃焼で排気管内に堆積した煤が燃え、天井裏に敷設された排気管、給排気筒トップが高温となって保温材に着火したもの。

■ 流出事故
 流出事故は、運搬中1件を除き一般取扱所で10件、移動タンク貯蔵所で6件、給油取扱所や屋内タンク貯蔵所、地下タンク貯蔵所でそれぞれ2件発生。これら事故による危険物流出量は前年より1万8555㍑増え2万6155㍑だった。

 原因は、操作確認不十分や誤操作など人的要因によるものが10件、腐食疲労等劣化や交通事故など物的要因によるものが12件。いたずらも1件含まれている。
 給油取扱所では、フルSSで乗用車が給油口にノズルを差し込んだまま発進し、固定給油設備の給油ホースが緊急離脱カプラ部分から離脱して軽油が流出したというものなどがあった。



 破損事故は、給油取扱所で8件、移動タンク貯蔵所で2件発生。給油取扱所はすべてSSで、業態別ではフル6件、セルフ2件となっている。

 原因は、操作確認不十分や誤操作など人的要因によるものが8件、交通事故によるものが2件。

 給油取扱所では、ダンプトラックが給油のため荷台を上げた際、荷台を上げ続けたことからキャノピーに接触、キャノピーの一部が破損したもののほか、SS隣地敷地内で除雪を行っていたタイヤショベルのバケット部分が防火壁に接触して破損したものや、給油を終えた観光バスが出庫する際の、吊り下げ式計量メーターに接触し破損したものなどがあった。

タイヤショベルのバケット部分が防火壁に接触し破損、貫通

観光バスが出庫の際に吊り下げ式計量メーターに接触し破損


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