札幌市場ではまだ144円看板も多い
エネルギー供給構造高度化法2次告示完了を契機とした需給のタイト化などを受け、札幌など道央圏を中心とした各市場では弱含みながら比較的安定した市況を形成、当面する3月決算に向けて、弱いながらも「光明」が見え始めている。ただ、安値量販店対策で問題を共有する旭川や釧路、函館などでは、レギュラーガソリン看板価格が130円を割り込む状況も出始めるなど、依然として対応に苦慮。道内主要市場は2極化の様相を呈しつつある。
札幌など道央圏各市場の、今月12日現在のレギュラーガソリン看板価格は、フルSSで142円から144円、セルフSSで141円が中心。今年1月中旬、フルSS146円、セルフSS143円大勢となる底上げが進展して以降、元売仕切り価格の値下がりもあって2、3円程度の下ぶれはあるものの、これまでにはない比較的安定した市況を形成している。
複数のSSを運営する販売業者トップは「まだ2、3円程度の未達分を残す」としながらも「EV化を視野に、生き残りに向けて、きちんとした収益構造の確立が不可欠だというそれぞれの判断が働いていることも大きな要因だ」と分析する。
資源エネルギー庁の卸価格調査などから類推される口銭は10円超。長年にわたり苦しめられ続けてきた低マージンからの脱却、さらには当面する3月決算に向け、弱いながらも「光明」が見え始めてきたと言えそうだ。
ただ、安値量販店対策で問題を共有する旭川や釧路、函館などでは、それと様相を異にする。地域最安値を標榜するPB系業者が130円を割る看板を掲出し、これに量販セルフが追随。商系セルフは言うに及ばず、フルでも130円台中盤の看板を掲げざるを得ないところが出るなど、依然として対応に苦慮し、暗い陰を落としている。
深刻化する人手不足解消に向けた投資も必要となってきている昨今。先の経営トップが言う収益構造の確立は、まさに正念場を迎えており、道内一円の、一層の市況安定が望まれるところだ。
北海道のガソリン価格予想
4月28日(月)から5月4日(日)まで
価格下降
値戻し後の下げ基調
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