札幌市場は軟調ながらフル129円
一時の雨はあるものの好天に恵まれる本道のこの夏。ドライブシーズン到来とあって低迷していたガソリン需要も上向きつつあるが、道内地方市場では安値量販店の攻勢にさらされ口銭が縮小、販売業者間に危機感が募っている。市況の構築に苦しむ函館では、不当廉売が疑われる114円80銭看板が出るなど、低マージン脱却への道が閉ざされつつある。
7月第4週入り早々から底上げが進んだ札幌市場は、今月3日現在、やや軟調ながら大きな値崩れもなく、レギュラーガソリン看板価格はフル129円、セルフ127円大勢。値取りの不足感は残るものの、比較的安定した市況を形成し、6月から上向きつつある需要との「相殺」で、各販売業者の意気はまだまだ軒昂と言えそうだ。
一方で深刻なのが、一部安値量販店の攻勢にさらされ、市況構築に苦しむ函館や釧路。
函館では、不当廉売が疑われる114円80銭看板が出て市況が混乱。フルは126円から128円までの看板を掲出するが、セルフでは120円を割る看板が散見されるようになっている。底上げの機運もないわけではないが、安値量販店対策が足かせとなっているのが現状だ。
釧路もほぼ同様。値戻しや底上げが「3日ともたない」状況がなおも続いている。ある販売業者は「安値攻勢に追随しなければいいのだが、どうしても引っ張られる」と悲嘆、表情を曇らせる。
問題を共有する旭川や帯広でも、とりわけセルフの値崩れが顕著だ。
石油連盟のまとめによると、低迷していた道内ガソリン需要は、6月に前年同月比4・0%増の18万kl余りにまで伸びて上向き傾向。今も旺盛と伝えられ、本来なら「灯油頼みからの脱却」の好機となるはずだが、またも低マージンが行く手を阻む。今夏ばかりは「量より質」でなく「量も質も」といきたいところだが、その道は遠い。
セルフ127円看板が大勢を占める
北海道のガソリン価格予想
12月22日(月)から12月28日(日)まで
価格下降
下げ傾向続く
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