高橋氏が「トランプ政権と中東」と題し講演(帯広地区)
【帯広・釧路】石油連盟北海道石油システムセンターなどが主催する北海道地区石油セミナーが19日に帯広市内のホテルで、翌20日に釧路市内のホテルで開かれ、両会場合わせて石油販売事業者ら約80人が参加。国際政治学者で放送大学教授の高橋和夫氏による基調講演に耳を傾け、米トランプ政権と中東とのかかわりを中心に、主要産油国が置かれている情勢などについての理解を深めた。石油セミナーはこのあと、あす26日に札幌でも開かれる。
石油販売業者らを対象とする本年度の北海道地区石油セミナーは、中東情勢や国内のエネルギー情勢に関する理解を深めてもらおうと、高橋氏と経産省石油精製・流通研究会座長で東京理科大学イノベーション研究科教授の橘川武郎氏を講師に招き、帯広、釧路、札幌の3会場で開かれる。主催は石油連盟北海道石油システムセンター、北海道石油システム推進協議会、日本ガス石油機器工業会。
帯広では主催者を代表して石油システムセンターの今井祐介所長、後援した帯広石協の青柳照夫副理事長が、また、釧路では今井所長があいさつしたのに続き、石油連盟調査・流通業務部石油システム推進室の田島信昭マネージャーが災害時石油供給連携計画など、日本ガス石油機器工業会の田村朗、岡戸正隆両委員が石油燃焼機器の市場動向などについて説明。そのあと高橋氏が「トランプ政権と中東」をテーマに基調講演を行った。
ふんだんな映像で視覚にも訴え話を進めた高橋氏は、トランプ政権を不協和音、ジャズ風、アドリブ外交といったキーワードでくくりながら「整合性がなく不可解」だとバッサリ。その上で、今後、マティス国防長官らの発言が重きをなしていくだろうとし、こうした人達が「中東に対し、どのような発想を持っているかを見極めることが重要になる」と訴えた。
また、取り沙汰されるロシア・ゲート(スキャンダル)が関与した人達を失脚させ、トランプ政権を揺さぶるのは必至の情勢だとも。
さらに「乱暴なサウジアラビアの外交」によるカタールとの国交断絶の背景や、モスル攻防戦後のイラク、ポストイスラム国のシリア情勢などにも言及。とりわけシリア情勢に関しては「様々な国の軍隊が何かのはずみで衝突する危険性があり心配」だとも述べ、原油価格を左右する地政学リスクが増大していることを改めて指摘した。
あいさつする今井所長
講演する高橋氏
石油連盟や日本ガス石油機器工業会の説明も(釧路地区)
北海道のガソリン価格予想
7月28日(月)から8月3日(日)まで
価格上昇
上昇のあと、徐々に下げ方向で
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08月05日付掲載予定
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