
師走商戦も終盤を迎えようとする中で、道内主要市場では懸命な市況の是正が進む。レギュラーガソリン看板価格で130円台も散見される状況にまで持ち上がってきた。元売仕切り価格の値上がりに伴う転嫁だが、今年1年を象徴する状況とも言えそう。低マージン常態化からの脱却を合言葉に、市況に明け市況に暮れた道内石油販売業界。果たして宿願達成はなったのか。疲弊の度を増す販売業者の姿からは、依然、それが見えてこない。
「油屋が油で食えないなんておかしい。どうなっているんだ」。
ここ数年、常套句にもなってきた揮発油販売業者の嘆きだ。確かに口銭5円以下では、油外にいくら注力しても人件費など必要経費をまかなうのがやっと。将来への投資など望みようもない。
今年は、そうした「八方塞」を打開すべく、北石連自ら事業計画に盛り込んだ「低マージン常態化からの脱却」を合言葉にスタートしたが、結果として、掛け声だけに終わった感が否めない。
OPECの減産見送りや対イラン制裁解除などから1月早々にバレル30㌦を割り込んだ原油価格は、4月後半から多少の上げ下げがあったにしても40㌦台中盤で推移。円安に向かった為替相場も加味すれば、ここ数年に比べ環境整備がしやすかった中で繰り返された市況構築の失敗は、その原因をどこに求めるかは別にして「歯噛み」以外の何物でもないはずだ。
今、11月30日のOPEC減産合意を背景に原油価格は上げ基調、それを受け元売仕切り価格も続騰している。しかも灯油独歩高の様相を呈し、転嫁の遅れから本道販売業者にとっての「命綱」は細るばかり。ダブルパンチに危機感が募る。
道内主要市場では年末にかけ懸命な市況の是正が進むが、そうした意味でも「市況に明け市況に暮れた」と総括せざるを得ない今年1年か。
北海道のガソリン価格予想
9月15日(月)から9月21日(日)まで
価格上昇
値戻し
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09月20日付ヘッドライン
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